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MarkeZine Day 2025 Retail

現場ノウハウ満載!現役店長に学ぶ「人気ネットショップの作り方」

第2回 自分の商品に思い入れはありますか? ~シャツとネクタイの専門ネットショップ【ozie】~(前編)


ひとつの新聞記事がショップの運命を変えた

ファッションについては知識も経験も豊富な柳田さんですが、ネットショップの経営は最初から順調だったのでしょうか?

いえいえ。立ち上げ当初は、思いとは裏腹に売り上げがほとんどない状況がほぼ1年近く続きました。モチベーションを保つのがとても大変で、やめてしまおうかと思ったこともありました。

かなり気持ちがゆらいだこともあったと。

ありましたねぇ。でも、当時のファッション業界は、小売店も自ら企画・製造を行うようになっていた時期で、これまでのように卸売だけで生活していけるのだろうかと考えていました。だから是が非でも成功させなければという思いのほうが強かったと思います。

ファッション業界自体も、変化の中にあったということですね。しかし、経営が軌道に乗るまでに、何かターニングポイントはあったのでしょうか。

オープンして1年半たったころ【 ozie 】のサイトにある「シャツの基礎知識」というコーナーを見た日経新聞の記者の方が取材に訪れ、新聞でショップが紹介されたんです。

その記事の反響は大きかったですね。そこからネットショップも軌道に乗り始めました。今では会社の中で欠かすことのできない一事業になりました。

人気コーナー「シャツの基礎知識」。シャツの各部の名称や素材についての解説、
結婚式や披露宴にふさわしいシャツの選び方が、図や写真入りで紹介されている。
ひとつの記事で、ネットショップの運命が大きく変わったんですね。

はい。それだけではなく、いろいろな面でいい方向に進んでいると思います。

ひとつは、エンドユーザーであるお客様から、直接ご意見やご要望を頂けるようになったことです。お客様の声を製品化し、ネットショップでテスト販売し、好評だったものを卸売にフィードバックする―そんな流れが卸売の面にもいい効果を発揮しています。

もうひとつは、ビジネスがBtoBに発展していったこと、つまり取引先の拡大です。オジエのページ見た小売店から卸売の依頼を受けたり、企業から直接ユニフォーム生産の依頼を受けることが大変多くなりました。

なるほど。商品を売るだけではなく、新しいお客様を呼び込む効果もあるということですね。

ええ。いまや「オジエ」は私自身の夢の実現だけにとどまらず、会社の広告塔、商品企画におけるマーケティング部門としても機能しています。

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「節操がない品ぞろえ」といわれてもかまわない

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この記事の著者

山田 雅彦(ヤマダ マサヒコ)

大学で経営工学を専攻。総合電機メーカー系ソフトハウスに勤務後、フリーのシステムエンジニア、IT系コンサルタントなどを経て、2000年3月に有限会社サーブを設立。 また、買い物情報のクチコミサイト「買物じょうず」の企画・開発...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2006/12/12 19:37 https://markezine.jp/article/detail/426

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