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現場ノウハウ満載!現役店長に学ぶ「人気ネットショップの作り方」

第2回 自分の商品に思い入れはありますか? ~シャツとネクタイの専門ネットショップ【ozie】~(前編)


「節操がない品ぞろえ」といわれてもかまわない

ファッションの小売は、競争のきびしい世界だと思います。ほかのインターネットショップや街の洋品店、百貨店と「オジエ」の違いはなんだと思いますか?

「商品の豊富さ」と「バリエーション」ですね。衿(えり)型・素材の種類・柄の種類・色数・ディティールの豊富さ・トレンド性―どれをとっても他店には負けない自信があります。

これは、実店舗にはない部分だと自負しています。物理的なスペースが限られている実店舗では、陳列できるシャツの種類にどうしても限界があります。ネットショップにはスペースの問題は基本的にはありませんから。

衿型、素材、柄でコーナーが分かれている商品ページ。それぞれ豊富な品ぞろえがある。
では、街の小さな洋品店などはかなり大変ですね。

そうなんですが、実店舗の場合は「テイストの打ち出し」というのも大切なんです。

「テイストの打ち出し」とは?

わかりやすく言うと、お店の中心となる軸をどこにすえるのかということです。たとえば、
  • 綿100%の素材を使用した商品をメインにする。
  • ポリエステル混の形態安定の商品をメインにする。
  • イタリア風の商品をそろえる。
  • アメリカ風の商品をそろえる。
のどれするのかということですね。

実店舗に限らず、ネットショップでも打ち出しを決めて品ぞろえをしているショップさんが多いので、これは重要です。

なるほど。「オジエ」の場合は、どうやってテイストを打ち出しているんですか?

実は、オジエにはそういうものはありません。わざとそうしていないのです。ほかのショップさんから見ると、「オジエはポリシーないね」と言われているかもしれません(笑)。

えっ? それで大丈夫なんですか?

はい。実際「オジエ」には、綿100%の商品もあれば、形態安定素材の商品もあります。「これがオジエのテイストだ」という商品展開ではないのです。でも、それには理由があります。

それぞれのお客様が求めている商品は、千差万別です。素材のよさを重視する方もいれば、洗濯後の手入れの簡単さを重視される方もいるわけです。

「オジエ」では、可能な限りさまざまな種類のシャツを扱って、皆様にご満足いただきたいと思っています。逆にこれができるのが、素材の仕入れや製造のできる「オジエ」ならでは、といったところです。

なるほど。あえてテイストを打ち出さないという「逆転の発想」ですね。ある意味、大胆ともいえますが。

節操がないと言われようがさまざまな種類のシャツを扱うこと、自らテイストの枠組みにとらわれずにいること。ここが大きな違いではないかと思います。

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思い入れがなければ商品は売れない

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この記事の著者

山田 雅彦(ヤマダ マサヒコ)

大学で経営工学を専攻。総合電機メーカー系ソフトハウスに勤務後、フリーのシステムエンジニア、IT系コンサルタントなどを経て、2000年3月に有限会社サーブを設立。 また、買い物情報のクチコミサイト「買物じょうず」の企画・開発...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2006/12/12 19:37 https://markezine.jp/article/detail/426

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