CCCマーケティング総研は、2023年7月の「産業動向レポート」および「産業天気予報」を発表した。
同総研は、CCCマーケティングの有するデータやアセットを基に、生活者の意識調査などを行う機関だ。今回のレポートは、CCCマーケティングが提供する家計簿アプリ「レシーカ」のレシートデータと、同総研の研究員による企業への調査結果を組み合わせて作成。スーパーやドラッグストア、コンビニ、ホームセンター、外食などにおける生活者動向と見通しを独自にまとめた。
今回、同総研が注目したのが「食品の賞味期限・消費期限の見直し」だ。食品ロスの削減に貢献する取り組みとして、メーカー・リテールの取り組みが今、加速している。そして、この期限見直しにともなう商品の変化が食品産業の中でシェアの転換につながる可能性があるのだ。
コンビニでは、セブン-イレブン・ジャパンが弁当のチルド化を進めている。常温弁当の消費期限は約20時間なのに対し、チルド弁当の消費期限は1.5日~3日と長い。ローソンでは、おにぎりの冷凍販売の実験を開始。現状、対象商品は6品、実験店舗は21店舗だが、動向を見つつ、販売エリアを拡大し、2025年度には全国拡大を目指しているという。食品メーカーでも、消費期限延長に向けた取り組みは加速。たとえば、日清食品チルドでは、従来の賞味期限である20日から60日まで延長した商品を今秋、展開する予定だという。
包装技術の発達やメーカー、リテールの企業努力により食品の賞味・消費期限は従来よりも大幅に延びてきている。その結果、消費者も総菜をストック型の商品として購入するようになるなど、消費形態も変化しつつある。
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