TikTokは、5月27日、「TikTok Socio-Economic Impact Report 2024〜日本における経済的・社会的影響〜」を公開した。
同レポートは、TikTokが日本へもたらす経済的・社会的効果を総合的に分析するもの。同レポートでは、TikTokがもたらす価値を「経済的価値」「ユーザーにとっての価値」「クリエイター経済圏としての価値」の3つの軸で分析している。
以下、一部内容を紹介する。
TikTokによって生まれた推定消費額は1,772億円
まず、経済的価値の分析では、TikTokによって生まれた推定消費額が1,772億円という結果になった。また、消費額を基にした国内名目GDPへの貢献額を見ると4,741億円に。雇用者数としては26,000人に影響があることがわかった。
実際、TikTokユーザーのうち30.5%が「TikTokで動画を見て商品やサービスの購入経験がある」と回答。若年層ほど購入経験の割合は高い傾向にあるが、60代でも17.6%が経験ありと回答。TikTokは広い世代の消費行動に影響を与えていることがわかる。
ユーザーの5割超がTikTokを「ほぼ毎日視聴している」と回答
次に、ユーザーにとっての価値の観点で分析。TikTokユーザーによるTikTokの視聴頻度を調べると、ほぼ毎日視聴していると回答したのは56.3%だった。スキマ時間に視聴をするというユーザーが多く、TikTok視聴が生活の一部になっていることがうかがえる。
また、TikTokユーザーの79%が「TikTok動画はたくさんの情報に出会える」と感じており、ライフハックや料理・家事、美容系、エンタメなど多様なコンテンツの動画が見られている。
ユーザ―の4割超がコラボ動画きっかけで企業や自治体に興味
続いて、TikTokがクリエイターの経済圏にもたらす影響について分析。インタビューをしたクリエイター9人のうち9人全員が、TikTokで認知を拡大したことで企業案件の増加や自身の事業にプラスの影響があったと回答した。
また、TikTokユーザーの43.3%が「クリエイターが紹介した商品やサービス、企業・自治体とのコラボレーション動画などを見て、企業や自治体に興味が湧いた」と回答。さらに、47.7%が「クリエイターが紹介した商品に興味が湧きやすい」と答えていることから、クリエイターの起用がユーザーの興味を惹くために有効な手段であることがわかる。
【調査概要】
目的:アンケートを通して以下2点を明らかにする。
1.TikTokで商品やサービスに関する広告、商品やサービスを紹介したコンテンツを見たことによる消費行動
2.TikTokの利用実態
対象:スクリーニング調査(令和2年国勢調査の性年代別人口比率に基づき割付)、全国の15~69歳の男女9,221サンプル
方法:インターネットリサーチ
実施期間:2024年3月7日
委託先:マクロミル
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