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NRF APACで浮き彫りになった日本のリテール市場の状況/進化の鍵は「リアルのパーソナライズ化」か


情報収集だけでない。海外カンファレンスに赴くべき理由とポイント

――リテール領域をウォッチしているマーケターの中で、NRF参加を検討している方は多いと思います。NYとAPACとでは、参加する目的が違ってきそうでしょうか?

林:現状、日本のリテール市場はオンライン化が進んでおらず、リアル店舗のデジタル化も試行錯誤の段階です。つまり、どちらの方向にも行ききれていない、言うならば日本は「リアルのリアル」という状況なんですね。

 日本のリテール業界の進化の鍵は「リアルのパーソナライズ化」にあるとお話ししましたが、こうした状況を踏まえると、まずはWalmartなどリアル店舗が基点にある戦略やテクノロジーの情報を多く見聞きできるNRF NYに行かれるとよいかもしれません。アメリカでリアル店舗のデジタル化がいまどのように進んでいるかを見た上で、NRF APACに参加すると、バランスよく情報を収集できると思います。

――なるほど。ちなみに、1社単独でNRFに参加しても、しっかり学びは得られるものなのでしょうか?

逸見:私は、NRF参加が初めての方は特に団体やツアーを利用したほうがよいと思います。今回のNRF APACでは、日本オムニチャネル協会と、一般社団法人リテールAI研究会の共同でオリジナルツアーを実施しました。こうしたツアーに参加する最大のメリットは、参加者とコミュニケーションが取れることです。自分・自社だけの視点だけでなく、色々な目線で情報を得て、持ち帰ることができるという点は、とても大きいと思います。

NRF APACにて記念撮影。一番左が日本オムニチャネル協会 理事 逸見光次郎氏、中央左が一般社団法人リテールAI研究会 理事 林拓人氏
NRF APACにて記念撮影。一番左が日本オムニチャネル協会 理事 逸見光次郎氏、中央左が一般社団法人リテールAI研究会 理事 林拓人氏

――NRF関連のレポート記事は各媒体扱っていますが、やはり現地に赴くのと、レポート記事で情報を仕入れるのとでは、全然違いそうですね。

逸見:全然違うと思います。カンファレンスのレポート記事を読んで、動向を押さえた気になるというのはよくある話です。私も、数年前に中国に視察に行った時、日本でも散々話を聞いていた中国における電子マネーの普及状況について、実際に現地で体験してみると認識がガラリと変わりました。

 海外カンファレンスに赴くと、日本のレポート記事では名前を見かけないようなグローバル企業が、様々な話をしています。現地に行かないと得られない情報は多いと思いますよ。

林:私は、こうした海外カンファレンスへの参加・出展は、海外進出のきっかけ作りとしても良い機会だと思います。特に、EC(オンライン)領域でソリューションやサービスを提供している企業においては、アジア市場に出て行ってチャレンジしたほうが、良い事例作りができる可能性が高いです。日本企業が重視するPoCも、日本にいるよりスピーディに進むでしょう。

――なるほど。来年のNRF APACは、日本からの参加者がまた増えそうです。

林:そうですね。来年のNRF APAC会場では、今年の倍のボリュームでのレイアウトが決定しています。我々リテールAI研究会も日本法人としていの一番に契約してきましたが、6月13日時点で、展示会場1フロアの8割が予約済みの状況と聞いています。目標をしっかり設定し、実際にアクションを起こすことまで見据えて、ぜひ日本人もどんどん参加するとよいと思います。

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MarkeZine編集部(マーケジンヘンシュウブ)

デジタルを中心とした広告/マーケティングの最新動向を発信する専門メディアの編集部です。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

松崎 美紗子(編集部)(マツザキ ミサコ)

1995年生まれ。早稲田大学商学部を卒業後、新卒で翔泳社に入社。新入社員として、日々奮闘中です。

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MarkeZine(マーケジン)
2024/09/24 10:22 https://markezine.jp/article/detail/46197

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