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ダークモードはUIやUXにどのような影響を与えているのか メリットやデザインのポイントをまとめてみた

ダークモードのメリットとは

 ここからは、アプリやウェブサイトにダークモードを実装するメリットについて考察してみましょう。一般的には次のようなメリットがあると言われています。

ダークモードのメリット

  • 眼精疲労を軽減
  • 暗い環境下でスクリーンの視認性を上げることができる
  • 光に繊細な方にも刺激を低減できる
  • 動画やコンテンツが見やすくなる
  • バッテリーの消費量を抑えられる
  • 気分転換ができる

眼精疲労の軽減や視認性向上につながる?

 ダークモードのメリットとして、長時間画面を見続けるユーザーの眼精疲労を低減したり、全体の明るさと色のコントラストを下げて光の放射量を減らすことで目の不快感や疲労を改善するなどが挙げられています。また、低照度環境でコンテンツやオブジェクト、テキストとのコントラスト比により視認性を高める効果があるとも言われていて、映画や映像コンテンツはその例のひとつかもしれません。

バッテリーの消費量を抑えられる?

 ダークモードのディスプレイは、ライトモードのディスプレイよりも発光の量が少ないため、次のケースに該当する場合、バッテリーの寿命が延びる可能性があると言われています。

 有機EL(OLED)ディスプレイでは、個々のピクセルがそれぞれ発光する仕組みのため、画面を黒にすれば発光がオフになり消費電力が少なくなります。その結果、ダークモードはこれらのディスプレイを使用する機器のバッテリー寿命を延ばすのに役立つと考えられます。一方で液晶ディスプレイはバックライトを発光させる仕様で画面を黒にしても発光は止まらないため、このようなメリットはないことになります。メリットを受けられるのはごく一部のデバイスに限られそうです。

美的要素で気分転換できる

 これこそ「人それぞれ」に左右されると思いますが、インターフェースのカラーがほぼ反転するため、その見えかたは印象を大きく変えると思います。それらはアプリやウェブサイトに独特のルックとフィールを与えるため、それらをユーザーが新鮮で現代的で洗練されたものに感じることもあると思います。逆に、違和感を覚えるユーザーもいるかもしれません。

 最初に紹介したアンケートにあるとおり、ダークモードが必ずしも視認性を上げたり、眼精疲労低減につながったりするものではないことがわかります。(このことは学術的にもさまざまな見解があります)

ダークモードのデメリット

 ダークモードの実装には一定のユーザーにとっていくつかのメリットがありますが、デメリットや課題も認識しておく必要があります。

視認性の課題

 ダークモードは暗い低照度の環境ではまぶしさを低減し、目の疲れを抑えられる可能性がありますが、ダークな背景に明るいテキストを配置すると、色やコントラスト比の組み合わせによっては「ハレーション」が生じ、一部のユーザーにとっては見づらかったり、可読性が低下してしまったりするでしょう。

ライトモード時とのデザイン要素の不整合

 ライトからダークモードに切り替えた際、デザイン要素に違和感を抱いたことはありませんか? 写真やオブジェクト、動画などが配置されている場合、デザインに一貫性がなくなることがあります。ライトモードをベースにレイアウトや配置、色のバランスをデザインされることが主流のため、あとからダークモードを追加した際に起こりやすい事象です。

 上記のイメージのようにブランドカラーが決まっているロゴデータやオブジェクトが固有のカラーを持っていたとしたら、ダークモード時には調和しない状況が生まれてしまいます。

必ずしもアクセシビリティ向上につながるとは限らない

 ダークモードは一部のユーザーにとってはUXを向上させますが、すべての人にとって最適なモードにはなりません。たとえば、乱視や年齢による視力の低下、特定の視力障害を持つ人は、暗い背景でコントラスト比の高い、明るいテキストを読むのに苦労する可能性もあります。良かれと思って実装したものが逆にストレスを与え、可読性を低下させてしまうかもしれません。

この記事の続きは、「CreatorZine」に掲載しています。 こちらよりご覧ください。

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MarkeZine(マーケジン)
2023/11/29 08:15 https://markezine.jp/article/detail/47235

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