※本稿は『営業してない相手から“契約したい”と言わせる マーケティングの全施策60』(ブックダム刊)の一部を、著者の協力を得ながらMarkeZine向けに再編したものです。
必ず取り組みたい「LP」「サービス資料」の改善
この連載では、実際に私がマーケ予算ゼロの「誰も知らない無名のベンチャー企業」で、ゼロからBtoBマーケティングを立ち上げる中で見つけた、勝ちパターンを解説していきます。前回は、定番施策と言える「オウンドメディア(SEO)施策」と「SNS広告/ディスプレイ広告」のポイントを紹介しました。
今回も前回に引き続き、具体的な施策の紹介とそのポイントの解説をしていきます。本稿で紹介したいのは、これも大定番と言える「サービスサイト/LP改善」、そして「サービス資料の見直し」です。
最も費用対効果が合いやすい!サービスサイト/LP改善
押さえたいPoint
- まずは「ファーストビュー」と「CTAボタンの配置」を見直す
今すぐ試してほしい施策
- 「ファーストビュー」には直接フォームを表示させる
- CTAボタンの「マイクロコピー(文言)」を変える
- 6個の改善アイデアを試してみる
目標KPI
- CVR:2%(1%を切ったらアラート)
サービスサイト/LP改善は、全施策の中で最も優先順位が高い施策であると言っても過言ではありません。
ここでは、諸々のマーケティング施策による誘導先、つまり自社のサービスサイトやLPにおける今すぐ取り組むべき改善策を紹介します。
CTAボタンは必ずファーストビューに
サービスサイトやLPのCVRを一番左右するのは「スクロールせずにCVまで一直線に進めるかどうか」。そのために抑えるべきは下記の3点です。
- ボタンの遷移を挟まずにフォームを直接埋め込む
- スクロールしなくともフォームが画面に収まるようにデザインする
- フォーム入力までの導線をシンプルでわかりやすいものにする
特にBtoB企業のLPはノイズが多ければ多いほどCVRが下がる傾向にあります。まずは「今すぐ検討したい顕在層」が訪れた時に、ノイズなく、最短で資料請求を完了できるLPを目指すべきです。

この方法をSAKIYOMIで検証した結果、LPのCVRは120%~150%ほどに増加しました。この施策自体はLPをフルリニューアルする必要もなく、予算や工数もほとんどかからないので、今すぐ取り組むべきです。またかなり再現性が高く、体感値として8割以上のケースで成果が出ます。
実際にBtoBマーケティングにおけるコンサルの現場でも、真っ先にLPのファーストビューにフォームを設置し、成果を出すことを考えるようです。実績を上げて信頼獲得をした上で、戦略全体の見直しに着手する、という話をよく聞きます。私の経験から言っても、合理的で、有効だと思います。