サービスの「見える化」で顧客に価値を認識させよ
4つの不を整理すれば、顧客の意思決定にかなり近づけられます。そこに加えてもう一点工夫が必要なことが、サービスの「見える化」です。特にBtoBの商材の場合、無形商品が多いがために、不透明になりがちです。基本的には、サービスの解像度/透明度を上げなければアポ率/受注率が向上しません。
そこで、下記の見える化を意識しましょう。
<サービスの解像度を上げる10の見える化>
- サービスのコンセプトの見える化
- サービスのプロセス/ロードマップ/スケジュールの見える化
- サービスの納品物(アウトプット)の見える化
- サービスの提供者/関わる人の見える化
- サービスの費用対効果の見える化
- 競合との違いの見える化
- サービスの実績/数値データを見える化
- サービスのBefore→Afterを見える化
- サービスのKPIを見える化(数値シミュレーション)
- サービスの独自のノウハウ(強み)を見える化
これは言い方を変えると、「ふわっとした、抽象的な状態で受注しない」とも言えます。つまり、顧客との間で「目指すゴールのために何をどこまでやるのか」を可視化できなければ、投資の意思決定はできないのです。
そのためには、提供価値や具体的なアクションを可視化すること。これにより、顧客にも「これは自分たちではできないな」と感じてもらえるでしょう。自社の価値を正しく認識してもらった上で“発注すべき理由”を顧客自身に自覚してもらうこともできます。
ちなみにSAKIYOMIの場合は、次の「Instagram運用のフロー図」のように見える化しています。「自社の担当者にここまでの運用はできないですね」と納得していただけることが多いです。

また当社では、サービス資料も先述した<顧客の理解度を上げる10の見える化>の観点を押さえて作成しています。「御社のサービス資料感動しました! ここまで明確なロジックと成功への期待を持てたのは初めてです」といった声をいただく機会もあり、強い共感を生む点において一定の効果が得られると思われます。ぜひ営業チームや経営陣に共有してみてください。
今回は定番施策の中から新たに2つについて要点を紹介しました。次回はYouTube活用など比較的に新しい施策について、効果を高める考え方を紹介する予定です。どうぞお楽しみに。
※本稿は『営業してない相手から“契約したい”と言わせる マーケティングの全施策60』(ブックダム刊)の一部を、著者の協力を得ながらMarkeZine向けに再編したものです。