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若年層の3割超が生成AIで「商品・サービス・企業」を検索・比較【メディアリーチ調査】

 SEOコンサルティング会社のメディアリーチは、全国の10代~60代以上の男女(各年代・性別均等割付・合計1,008名)を対象に「生成AIによる商品・サービス・企業の探索・比較行動」に関する調査結果を発表した。

 本調査によれば、若年層(10~30代)の約3割が、週1回以上何らかの生成AIを利用して、商品・サービス・企業の検索・比較を行っており、新しい消費行動が拡大していることが明らかになった。

若年層で広がる生成AIを活用した比較・検討

 調査によると、全体の36.2%が「週1回以上、何らかの生成AIサービスを利用している」と回答。男女別では男性43.8%、女性28.6%で男性の利用率が高い傾向にある。10代・20代では約5割が生成AIを日常的に利用しており、特に10代女性では6割に達する。40代以降は利用率が低下し、特に女性での利用が顕著に減少することが明らかとなった。

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 また、全体の21.3%が生成AIで「商品・サービス・企業」を検索・比較した経験があると回答し、10~30代に限れば約3割が該当する。40代以降ではその割合が大きく下がり、情報収集・比較の主な手段としては依然従来の検索や口コミサイト、公式サイト等が中心となっている可能性が高いと同社は考察している。

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生成AIによる情報探索の多層化と、それが及ぼす消費行動

 生成AI利用者のうち、最も使われているサービスはChatGPT(68.1%)で、次いでGemini(42.2%)、Copilot(21.4%)と続く。用途やサービスに応じて複数を併用する動きも進んでおり、女性はNotebookLMを男性より高い割合で活用するなど、属性ごとの嗜好性も明らかになった。

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 生成AIで検索・比較された商品・サービス・企業のジャンルは「Webサービス・アプリ」「日用品・生活雑貨」「飲食」「家電・ガジェット」「美容・健康」などが上位を占めた。男性はデジタル分野や法人向け商品、女性は生活密着型商品やサービスに活用する傾向が強い。旅行・宿泊や金融・不動産は男女差がそれほどなく、幅広い世代に利用が進む。こうしたジャンル別の利用傾向は、企業のマーケティングや情報設計にも今後影響を及ぼす可能性が高い。

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 生成AIで検索・比較をする際には、多くのユーザーが「条件や希望を指定してAIに質問」している。女性は「おすすめ」「口コミ」「ランキング」など多様な検索切り口を重視し、男性は「AとBの違いを比較」といった比較志向や指名検索も目立つ。

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 提案された情報の信頼性については、「非常に信頼できた」「やや信頼できた」と肯定的評価の割合が男性69.8%、女性65.1%と、6割を超えた。「どちらともいえない」は男性21.7%、女性20.9%だった。

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生成AIで気になった商品・サービス・企業が出てきた場合の行動

 また、生成AIで気になった商品・サービス・企業が出てきた場合の行動として、男性の上位は「公式サイトを閲覧」(48.1%)、「レビュー・比較サイトを閲覧」(38.8%)、「SNSで評判や口コミを調査」(31.8%)。女性の上位は「レビュー・比較サイトを閲覧」(52.3%)、「SNSで評判や口コミを調査」(39.5%)、「公式サイトを閲覧」(43.0%)だった。

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 男女とも約4人に1人が生成AIで調べた商品を「実際に購入・利用した」と回答し、AI情報が実購買に与える影響力の大きさが明らかとなった。

企業と生活者に広がる生成AI時代の情報行動

 生成AIのみで比較・検討を完結した経験が「よくある」「ときどきある」と答えたのは、男性42.6%、女性45.3%だった。同社は、AI情報だけで完結する層と、他情報源との併用を重視する慎重層が共存する多様な意思決定パターンが進むと考えている。

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 今後、生成AIの利用が主流になるかは、「そう思う」「ややそう思う」肯定派が男性40.5%、女性31.2%にとどまる。約4割が「どちらともいえない」と回答し、現状では様子見の空気感が市場全体にある。

 今回の調査結果から、若年層を中心に生成AIが消費者の情報探索・比較・意思決定プロセスに急速に浸透していることがわかる。一方で、中高年層や女性では依然として多様な情報源の併用や慎重な姿勢が強い。

 今後、企業やブランドは公式サイトの情報設計やレビュー・SNSの強化とともに、生成AIへの最適化やAIに好意的に言及される仕組みづくりが不可欠。また、生活者のAIリテラシー教育や、消費者自身がAIと他情報源を組み合わせて“納得できる選択”を行うための支援も重要になると、同社は見解を述べた。

【調査概要】
調査名称:生成AIによる商品・サービス・企業の検索・比較行動調査 2025年版
調査主体:メディアリーチ
調査方法:インターネットリサーチ(Freesy)
調査対象:全国の10代~60代以上の男女(各年代・性別均等割付・合計1,008名)
調査期間:2025年5月28日

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MarkeZine(マーケジン)
2025/06/04 11:45 https://markezine.jp/article/detail/49266

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