博報堂は4月20日、企業が保有するファーストパーティデータに対し、博報堂が独自に蓄積した生活者データをAIに学習させることで、顧客一人ひとりの価値観・志向性・ライフスタイルなどを読み解くデータエンリッチメントサービス「Data Enrichment for 生活者インサイト」の提供を開始することを発表した。
同サービスでは、属性や購買履歴といった一般的な行動データに加え、価値観やライフスタイル、購買動機など多面的な生活者データを参照したAIによる統計的推論を行い、顧客一人ひとりのインサイトを読み解く。
具体的には、以下のような領域で企業の顧客理解を深めることが可能となる。
1.ライフステージや生活文脈の推定
2.主要ライフイベントの兆しの検出
3.メディア接触スタイルの可視化
4.購買意思決定プロセスの解析
5.価値観・ライフスタイルの多面的な把握
6.生活充実度や心理状態の理解
なお、同サービスは、博報堂独自の生活者データを参照モデルとし、推論結果の透明性と説明性を重視した設計となっている。また、CRM施策や広告クリエイティブの最適化、LTV最大化、離反兆候検知など、データ分析から施策の実装まで想定されている。データの処理はセキュアなクラウド環境内で完結し、博報堂側では個人情報を直接保持・参照せずデータ連携が可能だ。
昨今、多くの企業がCDP(顧客データ基盤)の構築などデータ活用を進めているものの、既存データの多くは表層的な「誰が・いつ・何を購入したか」という結果にとどまるケースが多い。そのため、顧客の行動の裏にある動機や文脈まで把握しきれず、画一的なセグメント設計やメッセージ配信にとどまり、LTVの向上や離反防止施策の効果が伸び悩むことが課題となっていた。このような課題を受け、企業の事実データから意味や文脈を読み解く新たなデータ活用アプローチを開発するに至った。
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