スギ薬局、イオンは「ARUTANA」をどう活用する?
MarkeZine:実際に導入しているスギ薬局とイオンは、「ARUTANA」をどのように活用していこうとしていますか?
スギ薬局・増田:スギ薬局がリテールメディアを推進する上で大切にしているのは、広告によって顧客体験を損ねないこと。「ARUTANA」はユーザーに配慮した自然な広告配置だったこともあり、現在テスト的に導入を進めている段階です。まずは自社内でのデータを整理し、一気通貫の顧客体験を提供できるようにすることが目標ですね。
とはいえ、スギ薬局単体では広告宣伝費の獲得の領域において限界があるため、他の流通事業者と横断で、リテールメディアにおける連携を図っていかなければならないと感じています。他社とバッティングせず、顧客体験を損ねないことを大前提に、選択肢の一つとして「ARUTANA」を通じた広告宣伝費による収益拡大を目指していきたいです。
イオン・赤坂:当社では、導入時のシミュレーションよりも多くの収益をARUTANAで獲得できています。その前提のもと、「ARUTANA」に期待することは大きく3つです。1つ目は、グループ横断で統一した顧客体験を提供できること。50以上のアプリを展開するイオングループにとって、広告フォーマットの統一は喫緊の課題でした。「ARUTANA」導入によって、広告主にとっても入稿しやすく、お客様にとっても統一感のある体験が提供できるようになることを期待します。
2つ目は、マーケティングの効率化。事業会社ごとに種類や粒度の異なっていたセグメントを「ARUTANA」で統一し、効果検証までのプロセスを迅速に、一貫したアウトプットで提供していきたいです。
3つ目は、1stパーティデータの高度な活用です。イオングループは年間約5兆円分のID-POSデータを保有しており、これを軸とした施策設計やメディア開発を進めています。従来、オンライン(EC)では広告接触から購買までをデジタル上で把握できていましたが、オフライン(店頭)購買とのつながりは十分に見えていませんでした。今後はオンラインとオフラインを一気通貫で捉えることで、より精緻な施策設計を可能にし、お客様のLTV向上につなげていきたいと考えています。
リテールメディアは購買行動を可視化できる「最後の砦」に
MarkeZine:最後にDearOneから、リテールメディア市場における「ARUTANA」の今後のビジョン をお聞かせください。
川村:広告は最終的に「買ったか、買わなかったか」に行き着くものだと考えています。テレビCMはもとより、デジタル広告でもCookie 制限によって「実際の広告効果」が見えにくくなってきた昨今、お客様の購買に最も近く、高い頻度で接触できるリテールメディアは購買行動を明確に可視化できる「最後の砦」となるのではないでしょうか。

アメリカでのリテールメディアはEコマースが主流ですが、店舗での購買が強い日本では「リアル×DX」でのリテールメディア開発が進んでいくでしょう。その中でDearOneは、アプリ、データ活用、サイネージのどの側面からでもお客様を支援できるよう、間口を広く用意しております。特に、リテール各社様が蓄積しているID-POSの連携をしていただくことで、広告主・リテール・生活者それぞれに多くの価値が提供できる可能性を秘めています。
「ARUTANA」というプラットフォームを通じて、新たなエコシステムを構築し、“三方よし”の中心に「ARUTANA」がいられるよう、さらなる成長を図っていきます。
販促施策にも認知施策にも最適なリテールメディア
複数のリテール公式アプリに一斉に広告配信ができ、購買タイミングに届く × 購買データで効果検証が可能です。出稿効果がID-POS連携でレポーティングもできます(購買数・ROAS)。本記事で興味を持たれた方は、ぜひARUTANA公式サイトよりご相談ください。