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白メガネ野崎が突撃!次世代のトップランナーに聞く新時代のキャリア形成

リクルートから3畳半の生活。逆境を越え、Nateeの代表取締役CEOになった大江祐介さんのキャリア

リクルートで順調なキャリアを歩み、30歳でNateeへ

野崎:その転職先はリクルートでしたが、どのような業務を担当したのですか?

大江:SaaSの「Airレジ」や「ホットペッパーグルメ」の営業を担当しました。営業は未経験でしたが、ラッキーも重なり、わずか2日目で新規受注を獲得しました。本来なら受注までに3ヵ月ほどかかるそうです。これがきっかけで「営業はおもしろい」と感じ、一気にのめり込んでいきました。

 その結果、1年目には新人1,000人の中から上位10人に贈られる新人賞を受賞し、2年目も営業1,300人の中から11人のみが選ばれる年間表彰を受けました。

野崎:まさに“圧倒的成果”。なぜ短期間で結果を出せたのでしょうか?

大江:ホテルでの接客経験が大きかったと思います。「お客様が求めていることを理解し、それを解消する」という点では、接客も営業も同じだと感じていました。

 加えて、リクルートの企業文化である「当事者意識」も私に合っていたと思います。営業配属1日目にして先輩に、「君はどうしたいの?」と“リクルートらしい”質問をされました。それに対して、「もう1本アポを取りたいです……!」と答えたのを今も覚えています。自分の意思を求められる環境だからこそ、仕事を「自分ごと」として捉え、主体的に取り組めたのでしょうね。

野崎:その後リクルートではマネージャーにも昇進し、異業種への転職は大成功でした。ただ、その安定したキャリアを手放して、30歳でNateeへ転職。どんな決断だったのでしょう?

大江:リクルートの中でも「同じ業務を繰り返している」と思うようになりました。営業経験や文化、人とのつながりも含めて、自分が求めていた経験は、ひと通り得られたと感じ始めたのです。

 次の転職は「リクルートとどれだけギャップがあるか」を基準に考えました。リクルートでも新規事業に挑戦できますし、組織作りや営業も経験できます。しかし、「リクルートそのものを作ることはできない」と感じていたのです。

野崎:1社目を出るときと同様に「作る側になれない」ということですね。

大江:そうです。転職するにあたって多くの方とお話をしました。その中で、最もリクルートとのギャップを感じたのが「Natee」でした。会社のミッションである「人類をタレントに。」は、私の生き方とも重なりましたし、前代表の小島も魅力的で「Great Companyを創る」という強い意志を、どの経営者よりも真っすぐに伝えてくれました。

年収半減、3畳半の部屋で再スタートも、最初は結果が出ない

野崎:その後、当時は社員10人ほどだったNateeへ転職されます。ここだけの話、経済条件面は大きく変わったのではないですか?

大江:年収は半分になりました(笑)。しかし、起業と比べればリスクは小さいですし、会社の成長が、将来的に大きなリターンとなる可能性もあります。リスクとリターンを考えれば、むしろレバレッジの利く選択だと思ったのです。

 覚悟を固めるため、3畳半の部屋に引っ越しました。入社するにあたって「この仕事に集中しよう」と決め、家賃も下げたのです。

野崎:そこまで削ぎ落として挑戦する30歳はなかなかいません。起業するなら別ですが、今まで関わりのなかった会社に真正面からドアノックして飛び込み、ここまでやり切れるのは、誰にでもできることではありません。

 30代のキャリア設計支援の面談でも、安定を優先する人が大多数の中、覚悟の強さを感じます。リクルート参画時のように、Nateeでもすぐに結果を残したんですか?

大江:実は、最初はかなり苦労しました。リクルートに転職したとき以上に、多くのインプットが必要だったのです。具体的には、マーケティングやクリエイター、メディア、広告知識など、覚えるべき領域が幅広く、キャッチアップするまでに半年ほどかかりました。

野崎:逆にリクルートの売れるスキームのすごさを感じますね。大江さんの入社後、Nateeはわずか1年で社員が10人から30人へと急成長しています。そのタイミングでマネージャーに抜擢されたのですよね。

大江:はい、2021年2月に入社し、翌年4月にマネージャーに就任しました。その半年後には、事業部長に昇進しています。

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事業部長になるも1ヵ月で降格。逆境をどう乗り越えたのか?

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この記事の著者

尾倉 直弥(オグラ ナオヤ)

SaaS企業のマーケター。専門はBtoBマーケティング。複数メディアでライターとしても活動中。https://x.com/ogurin91

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2025/11/06 08:00 https://markezine.jp/article/detail/49934

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