Uber Eatsの「リテールメディア事業」は毎年2桁成長中
──まず、Uber Eatsの事業内容とリテールメディア事業について教えてください。
村田:当社は、タクシー事業とデリバリー事業の2軸で展開しています。デリバリーに関しては、当初はレストランと提携したフードデリバリーが中心でしたが、近年は300社超のコンビニエンスストアやスーパーマーケットと連携し、日用品や食料品を扱うクイックコマースの領域を大きく広げてきました。その結果、Uber Eatsは様々な購買シーンに接点を持つプラットフォームへと進化しています。
村田:CPGチーム(リテールメディア事業)は、Uberの広告事業内で最も後発の事業としてグローバルで2022年に立ち上がり、急拡大している事業の1つです。売上は毎年2桁成長を続けており、非常に高いポテンシャルを示しています。
──Uber Eatsならではの、リテールメディアとしての強みは何ですか?
村田:ECサイトと比較するとわかりやすいです。一般的なECでは、ストック目的の「計画的な購買」が中心になります。一方、Uber Eatsでは「お腹が空いた」「今すぐ何か欲しい」という即時的な欲求が起点です。
アプリ起動時に何を注文するか決まっていないユーザーが約7割を占めており、意思決定までも3〜6分程度と非常に短い。その限られた時間内に、広告を通じてユーザーにダイレクトに選択肢を届けられる点が、Uber Eatsのリテールメディアの大きな特徴です。
また、Uber Eatsが持つ注文履歴や嗜好性のデータに加えて、Uber Taxiの移動データを統合したIDベースの1st Partyデータを活用し、ライフスタイルに沿った配信ができることも強みです。これらを活かし、単なる獲得にとどまらず、認知から購買直前の後押しまでフルファネルでご活用いただける広告メニューを展開しています。
「認知」から「購買」まで。3つの広告メニューの役割
──どのような広告メニューを提供しているのか、具体的に教えてください。
村田:リテールメディアとしては、主に以下の3つの広告メニューを提供しています。
- スポンサードアイテム:検索キーワードや閲覧カテゴリーに連動して商品を上位表示する
- ショッパブルディスプレイ:上部にブランドの世界観を伝える画像、下部に商品を並べて表示。視覚的な訴求力が高く、認知から検討層にアプローチする
- オファー:Uber Eats独自の販促機能。割引や特典を設定し、購買を直接的に後押しする
このうち、「スポンサードアイテム」と「ショッパブルディスプレイ」において、Criteoのソリューションを採用しています。
──Criteoのソリューションの特徴を教えてください。
戴:Uber Eatsの「スポンサードアイテム」には、Criteoの「スポンサード広告」の技術が採用されています。一般的に検索連動型広告というと、キーワード選定や除外設定など、運用に多くのリソースがかかるイメージを持たれがちです。しかしCriteoは、AIによる自動学習に強みがあります。
戴:具体的には、閲覧履歴などの行動データと、商品説明文などを自然言語として深く理解する「セマンティックシグナル」を掛け合わせて分析しています。これにより、手動でのキーワード管理を不要にしながら、ユーザーの意図と商品の関連性を高い精度でマッチングさせ、配信をスケールさせることが可能です。
一方「ショッパブルディスプレイ」は、Criteoの「ディスプレイ広告」技術を活用しています。このソリューションは、店舗ごとのリアルタイムの在庫状況を加味しながら、閲覧ページのコンテキストに合った広告を表示できます。アプリとの相性も非常に良く、スムーズなユーザー体験を叶えています。

