200万通りのレコメンデーションで数千万ドル増収を達成
ここで、Kayo Sportsのアンソニー・オブライアン氏、デロイトデジタルでBrazeのアライアンス責任者を務めるエリオット・クヮン氏がビデオパネルディスカッションに登場。Brazeのジョンストン氏による進行のもと、議論を展開した。
【中】Kayo Sports Executive Director of Customer & Revenue アンソニー・オブライアン氏
【右】デロイトデジタル Director, Deloitte Australia エリオット・クヮン氏
Kayo Sportsは、2020年に到来したコロナ禍の影響をもろに受けた。ライブスポーツが行われなくなったことで、顧客の3分の1が離脱。この混乱の中で、顧客中心とは言えないメール配信を行い、送信から5分以内に500人が解約するという失敗も経験したそうだ。「新規顧客獲得一辺倒だったビジネスの姿勢を見直し、顧客との長期的な関係構築が可能なエンゲージメント施策へ舵を切った」とオブライアン氏は振り返る。
その後の18ヵ月でオブライアン氏は300件のA/Bテストを実施したが、手作業の限界を感じたことがAI導入の決断につながった。Brazeの導入がこの取り組みをさらに加速。従来のプラットフォームでは300もの個別ワークフローが存在したが、Brazeのキャンバスでは一つを動かすだけで済むようになったのだ。
その結果、膨大な選択肢を管理するためのマニュアルプロセス(人的負担)や、複雑なロジスティクスが劇的に低減した。レコメンデーションも120万通り(現在は推定200万通り以上)に拡大。BrazeおよびBrazeAI Decisioningを活用したエコシステムの構築によって、数千万ドル規模の増収を達成したという。
「今後はプロダクトとAIをさらに統合し、顧客の状況をリアルタイムに捉えたメッセージを配信するような施策を一層加速させ、得られた知見をグローバルモデルに活かしたいです」(オブライアン氏)
クヮン氏の所属するデロイトデジタルでは、BrazeとBrazeAI Decisioningの導入によって、マーケティングチームの業務でAIが中心的な役割を果たすようになった。結果として、より戦略的な課題に注力できる余裕が生まれたという。
「AIエージェントの活用は『人間を中心に置くこと』が大切だと確信しています。人間不在でエージェントを構築する組織は、人間とAIを組み合わせた組織との競争で今後5年以内に敗れるのではないでしょうか」(クヮン氏)
「Braze Alloys Partner Network 2026」の受賞企業
サミットの後半では「Braze Alloys Partner Network 2026」の受賞企業が発表された。
同アワードは、前年度においてBrazeの導入支援や活用促進、カスタマーサクセス、マーケティングなどの分野で顧客に高い価値を提供し、Brazeのビジネス成長に大きく貢献したパートナー企業を表彰するものだ。ビジネスへのインパクト、カスタマーサクセスの共創、パートナーアセットとの連携、マーケティング変革の革新性など、複数の観点から選考が行われ、7部門で計8社が表彰された。
- Operation of the Year(Brazeの導入・活用の支援促進):株式会社シンカー
- Bridge Builder of the Year(コミュニティ活動への貢献):株式会社Moonplate
- Creative Partner of the Year(クリエイティビティの貢献):株式会社電通デジタル
- Rising Star of the Year(協業活動の早期立ち上げ):株式会社SORAMICHI
- Rising Star of the Year(協業活動の早期立ち上げ):アクセンチュア株式会社
- Transformation Partner of the Year(顧客の変革支援):株式会社Breathe
- Technology Partner of the Year(技術連携を活かした協業の推進):株式会社ヤプリ
- Service Partner of the Year(共創活動による革新的な成果を実現):株式会社博報堂
Braze代表の水谷氏は「今後もパートナーの皆様との協業をさらに深化させ、日本企業のマーケティングおよび顧客エンゲージメントの進化を支援してまいります」と語り、パートナーサミットを締めくくった。


