青少年が利用する携帯に対して、有害サイトへのアクセスを制限するフィルタリングサービスを携帯各社が導入してから、出会い系サイトやコミュニケーション機能を持っているサイトは、人気サイトであってもそのカテゴリに分類されると閲覧不可になるという事態となり、サイトや運営が適切に行われているサイトはフィルタリング対象からはずすべきという声が上がっていた。
しかし、いったんフィルタリング対象となったサイトを閲覧可能にするためには、必要な基準を定めてそれがクリアされているかを判断する必要がある。今年4月に発足した「モバイルコンテンツ審査・運用監視機構(EMA)」は健全な運用管理体制などの基準を策定し、サイト認定や運用監視の体制づくりを行い、8月29日に第1回の認定サイトを発表。魔法のiらんど、GREEを含む5つの認定サイトを発表した。
これを受けて今回、電気通信事業者協会とNTTドコモ、KDDI、ソフトバンクモバイル、ウィルコム、
イー・モバイルは連名で、原則として特定のカテゴリに属するサイトのアクセスを制限する「ブラックリスト方式」のフィルタリングサービスから、EMAの認定サイトを閲覧可能にすると発表。認定サイトの反映を開始する時期については今後各社の発表を待つことになるが、現時点ではソフトバンクモバイルとウィルコムが2009年1月から認定サイトの反映を開始すると発表している。
各社は今後もフィルタリングサービスの利用推進策を実施しながら、利用者が自分でサイトの閲覧不可設定を可能にする機能などの提供を行うとしている。
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