一歩踏み込んだ検証を実現する“CPO”
“CPO”とは「Cost Per Order(注文獲得単価)」を指している。CPAが1アクションにかかる費用を表す指標だとすればCPOは1オーダー(注文)にかかる費用を表す指標と言える。業界やサービスによってこのCPOが示すものは異なってくるが、例えばクレジットカード案件を例に出すと、CPAがカードを発券させる費用とすれば、CPOは実際にカードを利用する顧客を獲得する費用を指すことが多い。
化粧品のトライアル案件であれば、CPAがトライアル商品を購入させる費用とすると、CPOはトライアルから本商品へ遷移した顧客の獲得費用となる。CPOベースのプロモーションの場合、1獲得あたりの報酬も高額となり、掲載媒体の選定とアプローチするターゲットの選定が重要となる。
プロモーションの効果を計る“EPA”
“EPA”とは「Effect Per Action」を指している。先ほどと同じ例で説明すると、CPAが“コスト”を表しているのに対しEPAは“効果指数”を表している。つまり、EPAとはある施策や掲載方法において“1アクションを発生させるためにどれだけ効果的か”を図る指数である。しかし、明確な基準は設けられておらずプロモーション内容によってもその測り方は様々である。
参考までに、下記の図を見てほしい。同量のお酒が飲める人に酔っぱらうまでお酒を飲んでもらった場合、Bの場合は3種類を飲酒しなければ酔えないのに対し、Aの場合は1種類の飲酒で酔うことができるとしよう。つまり、1回の飲酒における効果はAのほうが高いということになる。これを広告に置き換えると、Aは1回の広告施策で1アクションを発生させ、Bは3回の広告施策で1アクションを発生させたことになり、Bの方がEPAが高いと言える。

アフィリエイトは進化を続ける
このように、今まで広告主からアフィリエイトに求められていたImp、CTR、CVR、CPAという要素以外にさらに一歩先、あるいは深く入り込んだ効果検証を求められるように、今後はなっていくことは確実である。
今まで片手間で運用されていたアフィリエイトが本格的なマーケティング手法として利用されるようになったことでそれらを扱う代理店や媒体にとっては、一層の手間が生じてきたことは確かではある。しかし、本来アフィリエイトはこのような使われ方をされてしかるべきものだったのではないだろうか。顧客に購買させる、申し込みをさせる、など商品やサービスに対するアクションを起こさせることは年々難しくなっている。その中で、アフィリエイトに対してより精度の高い結果を求めること必然と言えるだろう。そして、その要望に応えソリューションを提供することも、当然の対応となっているのだと思う。
広告は企業と消費者がコミュニケーションをとるための手段である。それは、アフィリエイトもまた同様だ。少し異なるとすれば、他の広告よりも顧客とより親密な距離でコミュニケーションをとれるということだろう。より消費者との距離を短くして消費者の声を企業に届ける、それこそがアフィリエイトが広告主に対して提供しなければならない本当の価値なのではないだろうか。
アフィリエイトを用いたマーケティングについては、以下の連載でも解説しています。
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