原因を洗い出し、改善の仮説を立てる
何個かピックアップしたらそれぞれのページを観察して、なぜ離脱率/直帰率が高いのか、原因を洗い出し、改善の仮説を立てる。原因の洗い出しはいくつかの「観点」をもって取り組むと検討がブレず、スムーズだ。以下、観点例を紹介しよう。
- このページに来たユーザーのニーズは何なのか?
- 伝えるべき情報が分かりやすく・魅力的に伝わっているのか?
- 次に誘導すべきページはどこなのか?そもそもそういうページが今存在しているか?
- リンク先やアクションボタンの視認性・配置に問題はないのか?
洗い出した原因に対して、どのような改善策があるか仮説を立てる。ここが腕の見せ所だ。これまでの経験を最大限に活かしてページごとにいくつかの仮説を立てよう。結果、明確な対策がでたのならそれはすぐに直せばよい。しかし多くの原因に対してはいくつかの仮説がでてくるはずだ。これが非常に悩ましい。どれが正解なのかは自分でもわからないし、社内のメンバーで議論すればいつまでも平行線のまま、というのがオチだ。
改善の道のりで、1番のボトルネックになっているのはここだと筆者は考えている。そこで提案したい。社内でわからないのであれば、お客様に聞こう。もう1つのGoogleツール「Webサイトオプティマイザー」でそれが実現できる。
次回予告:Webサイトオプティマイザーでベストの仮説を見つけ出す!
Webサイトオプティマイザーは大きく「A/Bテスト(スプリットランテスト)」と「多変量テスト」という2つの機能を提供している(衝撃的なことにこれも無料で利用できる)。GoogleがWebサイトオプティマイザーをリリースしてずいぶん立つが、その強力な機能の割にあまりメディアに紹介されていないようだ。次回はWebサイトオプティマイザーを使って、最良の仮説を見つける方法をご案内する。
おまけ:自分でできるのであれば、Web制作会社はいらないのでは?
本編とは別に番外編で、よく聴かれる素朴な質問にお答えします。“自分でできる”と強調すると、「じゃあ、Web構築会社はいらないの?」という質問がでますが、そんな単純な話ではありません。ここで、言いたいのは、「高いお金を払って依頼するのですから、使う機会を見極めることが重要」ということです。
例えば「仮説立て」も、実は意外と難しいものです。皮肉ですが、内部の人員は自社サイトに慣れすぎてしまい問題を問題としてみれなくなってしまうこともよくあります。仮説が発散する一方で収束できないということもしばしばです。このようなときには、プロに依頼することで精度の高い仮説を立てることができ、効率的に素早くサイト改善を行うことができるのです。
そして、Web構築会社がプロジェクトにかかわる最も大きな価値は「担当者のレベルアップ」が期待できる点でしょう。成功を収めているWebサイトの裏では、優秀な担当者のたゆまぬ努力があります。つまり担当者の意識やスキルの高さが成功の鍵と言っても過言ではありません。優れたWeb構築会社はオンラインビジネスを成功に導くためのノウハウも提供し、担当者をプロに近づけていきます。
「プロのスキル」を備えた会社なのか、そしてプロジェクトを通じて自社にノウハウを提供してもらえる会社なのか、Web構築会社を選ぶときはこの2点を判断基準として検討することをお薦めします。