ネットレイティングス発表した資料によると、2008年10月から12月にかけて、ショッピングサイト「楽天市場」(注)の総利用時間は3か月連続で増加しており、追走する「Amazon.co.jp」「Yahoo!ショッピング」の総利用時間も同様に増加している。このうち、「Yahoo!ショッピング」の総利用時間は、対前月比で36%の増加を示している。
12月における利用状況を見ると、楽天市場は利用者数だけではなく、サイト利用者のロイヤリティを表す指標である「1人あたりの利用時間」、「1人あたりの利用ページ数」でも、Amazon.co.jp とYahoo!ショッピングをリードしている。その一方で、利用者数ではAmazon.co.jpの後を追うYahoo!ショッピングは、ロイヤリティ指標では逆転している現象も見られる。
ネットレイティングス代表取締役社長兼ニールセン・オンラインチーフアナリストの萩原雅之氏は、「今回取り上げたショッピングサイトは、利用者数に大きな伸びはないものの、年末需要に応じて総利用時間は各サイトとも7~15%増加している。これは1人あたりの利用時間の増加によるもので、オンラインショッピングが生活者にとってより重要度を増してきている表れだ」と述べている。
米国ではAmazon.comが2008年の年末商戦において、過去最高の販売実績を上げている。最盛期には1日に世界中から630万以上の注文が舞い込み、これは1秒当たりの件数では72.9アイテムという驚異的な数字。
この結果、Amazon.comの第4四半期の決算発表では、売上高は前年同期比18%増の67億ドル、営業利益は2億7200万ドルでほぼ横ばいとなっている。しかし、為替変動による影響を除くと、第4四半期の売上高は前年同期比24%増、営業利益は10%増となっている。
(注)今回分析対象にした「楽天市場」の各数値は楽天全体のものではなく、楽天が運営するオンラインモールの「楽天市場」の利用状況を表すネットレイティングスの区分「Rakuten Ichiba Shopping (Channel)」のデータを基に分析している。
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