「プロセス化」が重要なわけとは?
まず、一例をあげましょう。例えば、みなさんのサイトの目標が会員登録というコンバージョンであるとして、そのコンバージョン数が下がった場合の対応です。
悪い例:コンバージョン数のみ把握している場合
コンバージョン数が下がったという事実は把握できます。しかし、その原因を探るためにトップページのPVをチェックする人もいれば、直帰率を分析する人もいる、もしくはリスティング広告を分析する人もいるでしょう。
このように、コンバージョン数が下がったという事実を把握した後に、まず何を見ればよいか、まず何をすればよいか、明確に判断できないといったケースに陥ることが多いでしょう。
良い例:プロセスごとにわけて把握している場合
プロセス全体を把握しているため、コンバージョン数減少のボトルネックがサイト訪問(読者のみなさんの視点でいえば集客プロセス)にあるのか、エントランスページにあるのか、サイト回遊にあるのか、コンバージョンプロセスにあるのか瞬時に特定できます。そして、ボトルネックとなっているプロセスのみを深堀して分析し、改善することができます。
逆の言い方をすれば、ボトルネックでない部分に対する不要な分析や効果のでない改善をしなくて済みます。上記の例でおわかりのとおり、ユーザー行動をプロセス化して現状把握するメリットは3点あります。
- 全体の中のどのプロセスがボトルネックか瞬時に判断できる
- ボトルネックを集中的に分析し改善することができる
- 不要な分析や効果の出ない改善をせずに済む
この記事を読み終わったら、ぜひユーザー行動をプロセス化し、プロセスごとの現状を把握してみてください。これまで見えていなかった事実が見えるようになると思います。
連載第1回目である今回は、ユーザーの一連の動きをプロセス化し、各プロセスのパフォーマンスを把握することの有効性を説明しました。
次回以降の連載で、各プロセスでボトルネックがある場合に、どのようなデータの切り口で、どのように読み、その結果をどのように改善に生かすことができるか、について書こうと思っています。お楽しみに!