ユーザーが見てくれる場所から誘導
ある通販会社のカタログでは、カタログ内の「ご注文の仕方」のページや表紙からだけしかウェブへの誘導がなされていませんでした。しかし、ユーザーはそのようなページを見ることはあまりありませんし、わざわざカタログの表紙を調べてサイトを使うという行動も、ウェブを使おうという意思がある人でなければ行いません。
実際に、ユーザー行動観察調査であるカタログを見せたときに、「そのカタログのPC向けのウェブサイトはあるだろうと思っていたが、携帯サイトがあることは知らなかった」というようなユーザーもいました。
サイトにユーザーを引き込みたい、あるいはサイトの認知を取りたいのであれば、
- カタログ後ろの方にあるハガキや、FAXの注文用紙でウェブへの誘導を行う
- 商品を紹介しているページにもウェブへの導線・QRコードなどを用意しておく
など、ユーザーが必ず見るであろう場所から誘導を図ることで効果の最大化が見込まれます。
適切な場所へ誘導
紙からの誘導の場合、特に携帯サイトの場合にはQRコードでウェブサイトにアクセスする動作が一般的になってきています。
では、サイトのトップページへのQRコードを設置すれば良いかというと、必ずしもそうではありません。携帯サイトの場合、PCサイトに比べて画面が小さく、何かを探してサイトを辿っていくことが面倒くさいといった特徴もふまえることが必要です。
すると、カタログから「携帯でのご注文はこちらから」というような誘導の仕方をする場合、QRコードの誘導先はトップページではなく、ユーザーが利用したいと思っている、カタログ番号から注文できるページに直接する方が効果的だと考えられます。
表記の統一
あるカタログから携帯サイトに流入し、注文しようとした際、「注文番号を入力してください」という欄があり、ユーザーはカタログを見ました。ところが、カタログには「申込番号」と書いてあり、ユーザーが混乱する様子が見受けられました。
紙媒体とウェブとの間の文言に表記ゆれがあるだけでも、不要な混乱を招きますので、注意が必要です。紙媒体からウェブサイト、と媒体をまたぐ場合でもウェブサイト内で考える場合と同様、ただ誘導するのではなく、効果があるであろう誘導場所・方法や誘導先、また、紙媒体とウェブサイトとの整合性まで意識することが重要なのです。