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MarkeZine Day 2025 Retail

業界キーパーソンと探る注目キーワード大研究

ホームページを営業マンにするために企業が心がけたいこと

訪問客の引き継ぎはできているか?

 Webサイトを通じて自社の企業イメージを明確に伝えることが、顧客の信頼を勝ち取る第一歩であるのはわかった。ではさらにもう一歩踏み込んで、訪問客を成約に結びつけるにはどうすればよいのか、をソフトブレーン・サービス株式会社 代表取締役社長 工藤龍矢氏(写真右)にたずねた。

 「まず、営業プロセスの分解というキーワードに注目してください。これは言いかえれば、顧客獲得から成約までの過程で、Webサイトと社員の果たす役割分担を確認する試みです。仮に誰かがあなたの会社のホームページなりWebサイト上の広告なりを見て、問い合わせや見積依頼をしてきたとします。当然これに対しては、社内の担当者が引き取って対応すると思いますよね。ところが私自身調べてみて驚いたのですが、このネットとリアルの間の引き継ぎができていない企業が多いのです」

 通常の営業活動ならば、見込み客から問い合わせや見積依頼が来た場合、営業担当者がメールで返信したり、さらに電話や訪問して商談を進め、最終的な成約に持ち込むのが適切かつスタンダードなプロセスだろう。この最初の問い合わせがWebサイト経由であっても、その後のフォローは変わらないはずだ。しかし工藤氏によれば、「事実はまったく異なっている」という。

見積の受付だけでは売上は向上しない

 「当たり前のことですが、楽天市場のようなネットショッピングならばその場で商品を購入することが可能です。しかしBtoBビジネスの場合、まず問い合わせや見積依頼があって、そこから商談を経て成約というプロセスを必要とします。つまり、Webは単なる『見積受付マシン』として機能するだけなので、その後の受注活動が重要となるのです

 BtoBビジネスを営む企業にとって、Webサイト経由の見積依頼は始まりでしかない。そこを理解していないから「Webサイトを作ったはいいが、売上につながらない」と悩むのだという。

 「Webリテラシーの高さにも影響しますが、問い合わせから後は人が対応するというリアルの商売では当たり前のことが、Webだと実践できていないケースが実際に存在します。関心を持って来てくれたお客様=コンバージョンをその次のステップにつなげられないまま、『売れない』と嘆く。しかし、問い合わせのあったお客様をより深い商談へと導き成約に結びつけるプロセスは、対面でのビジネスと何ら変わりません。だからこそ、集客・コンバージョンはWebサイト、その後のフォローを引き継ぐのは人間という棲み分けさえ明確にできれば、インターネットの集客力・訴求力は強力な営業のきっかけ作りとなるはずです」

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重要なのは数値化

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この記事の著者

Office Louge 工藤淳(オフィスローグ クドウアツシ)

IT系出版社勤務を経て独立、現在フリーランス。もともと文系出身なので、「非技術者が読んで意味がわかるか?」を考えながら書くのが得意。とはいうものの、楽器から建築、自動車まで何でも注文があれば書いてきたのが、気がついたらIT専門のような顔をして仕事をしているというのはナイショ。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2009/07/13 11:00 https://markezine.jp/article/detail/7741

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