人気サイトを陰で支えるクラウド
GoogleやAmazonで注目されるクラウド・コンピューティング。多くの企業が検討しながらも、まだまだ導入出来ていないのが現状のようだ。しかし今後、IT運用の効率化や変化するビジネスモデルへの柔軟な対応のため、導入がより一層加速することは確実だ。スカイアーチネットワークスの江戸達博氏のセッションは、関連するキーワードから特徴、メリット、デメリットなどを解説し、クラウド時代のサーバー運用におけるポイントを示すものとなった。
クラウド=端末の場所を選ばずにサービスを利用できる環境
ホスティング、データセンター運用代行、レンタルサーバー運用代行を事業の柱とするスカイアーチネットワークス。あらゆる形態のインフラについてフルマネージド・サービスを提供できるのが強みだ。代表取締役の江戸達博氏は、1998年から3年ほどSIer企業で営業や技術の業務を経験し、2001年7月に同社を立ち上げた。
講談社のポータルサイト「MouRa」の運用、ゲーム開発会社TOSEのサーバー設定や障害対応で実績を持つ同社は、1日3万人規模で会員数が増加していた時期のSQUARE ENIXのサーバー運用なども手がけた。現在、運用を受託しているゲーム配信ポータルサイト「ROID」では、サーバー側をすべてクラウド環境で提供している。
ところで、最近耳にすることが多くなったキーワード「クラウド」を皆さんはご存知だろうか。江戸氏はその定義について「ブラウザがあれば、端末の場所を選ばずにサービスを利用できる環境」と整理する。サーバーの利用形態は、かつてのメインフレーム中心から1990年代のクライアント/サーバー、2000年代のWebコンピューティングへと変遷してきた。そして2010年代は、クラウド・コンピューティングの時代になると見られている。