全国のECショップの頂点に輝いたのは、「ハンコヤドットコム」だった。3月24日にネットショップなど871事業者が加盟する全国イーコマース協議会「ベストECショップ大賞2007」授賞式が3月24日に行われ、会員投票得票数1位を獲得したハンコヤドットコムが大賞に選ばれた。受賞理由としては、トップページがきれいに整理されており、購入者側に立って作り込んであること、また競合店が多い判子という商材を扱っている中、サイトが開設された1997年から売上を伸ばしていることがあげられた。
準大賞には竹を扱っている「虎斑竹専門店 竹虎」が選ばれた。受賞したネットショップの共通点として目立ったのが、地方に拠点を構えており、その地域の伝統工芸品を扱っているという点だ。準大賞の竹虎は、虎斑竹という表面に虎皮状の模様が入っている、高知県須崎市安和の虎竹の里でしか成育しない竹を扱っている。また特別賞(A8.net賞)に輝いた「京都おぶぶ茶苑」は京都府和束町で収穫した茶葉のみを使用した、100%ノンブレンド宇治茶を扱っている。こうした地方に拠点を構えるネットショップにとっては、インターネットがなければ、全国の消費者に商品を売ることは難しかったかもしれない。そういう意味でもネットショップの強みを存分に生かした上での受賞となった。
また授賞式に先立って催されたパネルディスカッションでは、「北国からの贈り物」の加藤敏明氏、「九谷焼和座本舗」の西田上氏など歴代ショップ大賞店長らが登場。全国のネットショップオーナーを前に、ネットショップを成功させるための秘訣を説いた。「月商100万円を達成するのに、どれぐらい時間がかかったか?」という質問では、これらのカリスマショップも「1年半~2年かかった」と答え、すぐには成功できない厳しさを感じさせた。「ネットショップを成功させるには、地道に続けていくことが一番重要」との加藤氏の言葉に参加したオーナーたちは深く頷いていた。