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アイレップの現場担当者に聞く「アクセス大幅向上作戦」

【渡辺隆広のSEO Tips】大規模サイトのSEO
クローラのアクセス経路を確保してヒット率を高める方法

クローラビリティを担保する4つの方法

年/月/日別のアーカイブリスト

 まず第1に、時系列別に記事を並べたアーカイブページを作成すること。

 これはMovableTypeやWordPressなどのCMSやブログASPの標準テンプレートの多くでよく搭載されているナビゲーションだ。

 「ユーザーは使わないよ!」という声も聞こえてきそうだが、クローラのアクセス経路を確保するための、自然なナビゲーションの実装方法としては「あり」だし、SEO的な観点からは意味がある。ショッピングサイトであれば「今週の新着情報」といった並べ方もある。

店舗/カテゴリ別の商品ランキング

 これは、ショッピングサイト向けの実装方法の1つで、そのサイトの(今月/今週/今日の)売れ筋ランキングや、商品カテゴリ別、メーカー別、注目度別、満足度別…etcなど、切り口を挙げるときりがないが、要は「ランキング」という形式でサイト内に商品へのリンク導線を作ることだ。

 この方法は、あまりに古い商品へのリンク経路の確保には向かないかもしれないが、単純なカテゴリやメーカー別の切り口とは別の経路で、個別商品ページにアクセスできるようにすることはクローラビリティを担保する上で重要だ。

商品属性を軸にリンクで串刺しにする

 これは、動画・音楽やCD/DVD販売・レンタルの大手サイトをご覧頂くと分かりやすいが、商品が多数の属性を持つ場合に、それらをタグ的な機能を利用してリンクを張るという方法がある。

 例えば、DVDは「出演者」「監督」「リリース年」「ジャンル」といったものが必ず紐づけられるが、それをリンクで結びつけるようにする。すると、1つの商品ごとに多数のリンク経路が生まれるほか、そのリンクの串刺しによって関連するキーワードとページが結びつくため、検索結果に表示される率を高めることもできる。

 これの発展型で、MarkeZineにもある「タグクラウド」を入れるという方法もあるが、タグクラウドはCGM系サイトやニュースサイトのように、あらかじめ運営者が用意する分類方法では整理が困難なコンテンツを多数抱えている場合に有効となる。

レコメンデーション、クロスセル

 これは、過去の行動や閲覧履歴・購入履歴などに基づいて、おすすめ商品を掲載する機能である。

 JavaScriptなどで実装していることが多いため必ずしもSEO的に意味があるわけではないが、静的にリンクが生成できるタイプの場合は意味を成す。あるいは、Yahoo!ニュースなどのように、ある話題・出来事があった時に、それを補完するために過去の関連記事や用語サイトへのリンクを掲載するという方法もある。

 あるいは、デジカメの商品ページに、対応するカメラケースや三脚、メモリカードなどの関連商品を掲載することを通じて、リンク経路を増やすという方法もある。

検索エンジンが進化しても“基本に忠実”がキホン

 以上、サイト内に追加するナビゲーションの方法を紹介してきたが、別にまったくもって目新しいことはないと感じる人も多いであろう。実際、新しいことはまったく書いていないつもりだ。

 それでも今回、これを題材にコラムを書いたのは、いろいろなウェブマスターの方とお話したり相談を受けている内容をまとめると、どうやって商品やサービスの詳細ページへのリンク経路を確保しようかと悩んでいる方が意外と多いこともわかったからだ。

 ひと昔前であれば、大量のサイトマップを作成したり、検索結果一覧ページをクロールさせることで対応することが多かったのだが、最近はそれらの方法では実効性が乏しかったり、新たな問題を孕むケースも出てきてしまった。

 過去に活用できた、SEO色の強い解決方法が使えなくなった今、どうしたらよいのかと言うと結局のところ、サイト内に基本的な(ユーザーも意識した)ナビゲーションを取り入れていくことに落ち着く。

 また同時に、検索エンジンが進化しても、SEO対策を行う上では、「最新テクニック」という言葉に惑わされず、基本に忠実であることが大事だということも再認識してほしい。

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この記事の著者

株式会社アイレップ 渡辺 隆広 (カブシキガイシャアイレップ ワタナベタカヒロ)

株式会社アイレップ 取締役CSO SEM総合研究所 所長
1997年SEOサービスを開始、2002年に会社設立(株式会社イー・プロモート)後、2003年に退社。2005年4月より株式会社アイレップにてサーチエンジンマーケティング総合研究所所長を務める。主な著書に「検索にガンガンヒットするホームページの作り方」(翔泳社刊)...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2010/11/03 11:00 https://markezine.jp/article/detail/12109

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