問題児ページを改善する4つのポイント
ページの位置づけによって、改善の方法は異なります。それでは、それぞれをどのように改善すればよいのでしょうか。
Ⅰ 他のページへ回遊させる目的のページの場合
サイトのトップページや事業カテゴリのトップページなどがこれにあたります。離脱する原因として、ユーザビリティが良くない場合が多いです。具体的には、ナビゲーションがわかりづらい、1ページに情報を詰め込みすぎ、見出しがわかりづらいなど。ユーザビリティの改善には専門的なスキルが必要とされるため、コンサルタントの知見を活用しヒューリスティック評価を行ったり、実際のユーザによってテストするユーザビリティテストなどを行うことが有効です。
Ⅱ ユーザが必要とする情報を提供するページの場合
ユーザは必要な情報を得ているため、一定の成功を収めているといえます。しかし読者のみなさんの立場としては、是非ユーザにコンバージョンして欲しいところでしょう。この場合、資料請求や申し込みといったコンバージョンプロセスへのリンクやボタンを該当ページに設置し、アクションしたいと考えているユーザを取り込むことが有効です。
Ⅲ ユーザが全く意図しない情報を提供するページの場合
みなさんが何かしらの情報を探してサイトを見ているとき、「あれ? 別サイトのページに来てしまったかな?」と思うことはありませんか。実は、この「あれ?」が引き金となりサイトを離脱してしまうことがあります。このようなページとして、同じ企業内でもサイトのデザインが大幅に異なるページ、広告主のページ、登録フォームなどがあげられます。
サイトデザインは統一し、広告主のページや登録フォームへのリンク元のテキストをわかりやすく記述し、ユーザが「あれ?」と思わないようにすることが根本的な改善策ですが、暫定的な対応として、該当ページを別ウィンドウとして表示することにより改善する場合があります。別ウィンドウ表示させる場合は画面サイズを元画面より小さく設定することをお勧めします。(別ウィンドウ表示はユーザビリティの悪化につながりますし、Windows XP SP2にはポップアップウィンドウブロック機能が搭載されており、一般的には別ウィンドウ表示はお勧めできません。あくまで暫定対応としての利用に限定すべきです。)暫定対応後には、想定どおりの改善効果が出ているか確認するために、アクセス解析データを分析することが重要です。
Ⅳ 結果として行き止まりのページの場合
多くの情報を提供して縦長になるページで、ページの一番下まで読んだユーザが次のアクションを取るためのリンクがない場合がこれにあたります。ページの一番下に「このページの先頭に戻る」ページ内リンクを設置するだけで、離脱率が改善することがあります。また検索エンジン経由で用語集に多くのユーザを集めている場合も、結果として行き止まりであり、直帰率が高いことが多いです。