今こそ、広告費を増やさずにWebサイトの成果を高めるチャンス
「景気底打ち」と言われて久しいが、まだまだ多くの企業では、マーケティング予算は潤沢にあるとは言えない状況が続いているのではないだろうか。
そんな冬の時代こそ、地道ながらも確実に基礎体力をアップできるサイト内の最適化に、あらためて焦点を当てておきたいもの。広告費を増やさずに成果を増やす。そのためには、まず足下から見直してみよう。
例えばアクセス解析ツール。自分が解析したいところを調べ切れているか、使いこなせていないのに不相応に高価なツールを使っていないか、逆に無料ツールで満足して自社サイトの病巣を見逃してはいないか、もう一度考え直してみてはどうだろうか。
あるいはレコメンドサービス。大手サイトでかなり普及してきたおかげか、価格・パフォーマンスがかなりこなれてきた。ほとんどのサイトで、導入したことで投資分のリターンを得られているという。まだレコメンドを試したことがないのなら、まずは1度、チャレンジしてみてもいいかもしれない。
ここからは、アクセス解析ツール/レコメンドサービスの導入を検討する企業の現状について触れながら、NTTコミュニケーションズが提供するマーケティング・ソリューション「Bizマーケティング」に含まれるサービスである、アクセス解析ツール「Bizマーケティング Visionalist(以下、Visionalist)」とレコメンドサービスの「Bizマーケティング スマートレコメンド(以下、スマートレコメンド)」を紹介。現状の運用体制を見直すきっかけにして、サイト内最適化に取り組んでもらいたい。
無料ツールだけでは物足りない現状
「アクセス解析はここ数年で一般的なものになってきています。以前は高価で専門スキルも必要なツールばかりでしたが、Google Analyticsに代表される無料の解析ツールが広まってきています。ただ、そんな中で私たちにお声を掛けてくださるお客様は、無料のツールでは物足りないと感じるようになってきた方々。『解析したいことが十分にできなくなってきたので、もう少し高機能なものに乗り換えたい』という要望が多くなっているのです」とNTTコミュニケーションズ 経営企画部 マーケティング・ソリューション室の加納真波氏は語る。
最初は分かりやすいページビューやユニークユーザーといった表面的なデータを追うところから始め、続いては広告効果を測定、そしてユーザーの行動分析へと深めていく企業が多いという。
だが、徐々に深いところまで解析するようになってくると「コンバージョンに至ったログのみに絞って解析したい」「ユーザーの入口から出口に至るまでの行動パターンを、多階層にわたって分析したい」といった欲求が出てくるのだとか。加納氏によると、そんな欲求を持った解析担当者からは、Visionalistの最大21階層まで分析できる経路分析の機能が好評だという。
“とことん深く分析したい”ニーズを満たす経路分析機能
実際、サイト来訪者の行動パターンを分析しようとしても、他社ツールでは、3階層までしか行動が追えないことが多い。しかし、Visionalistなら、経路分析を順引きで行った場合、最大21階層まで追えるため、入口から出口までのユーザー行動を詳細かつ、一気通貫で分析できる。部分部分ではなく全体を見ることで、初めて問題点を浮き彫りにできることも多々あるそうだ。
「例えばある企業では、入口となる広告キーワードを分析してみたところ、あるキーワードから流入してきた人たちはシナリオ通りに動いてくれるのに、別のキーワードから入ってきた人は直帰したり、幾つかのページを見たら離脱してしまっていました。そこで離脱の多いキーワードから入ってきたユーザーの動きを、複数の階層にわたって細かく見ていくと、別の商材と勘違いして入ってきていたことに気付きました。BtoBの製品情報サイトだったのに、似たようなBtoCの製品情報を求めるお客様をそのキーワードからは呼び込んでしまっていたんですね」(加納氏)
また、入口からの分析だけではなく、出口からの分析をする上でも、経路図は役立つ。
「経路図は、逆引きして見ることもできます。コンバージョンページから逆引きして、どんなページを見てコンバージョンに至ったのか、ゴールデンルートを分析してみたら導入事例ページを見ていた人が多かったことに気付きました。『それならもっと事例ページを増やそう』と活用されたお客様もいらっしゃいます」(加納氏)
ほかにも、2つの分析軸を指定してのクロス集計分析、サイト来訪者をセグメント分けしての詳細分析、PCだけではなくモバイルも包括できる複数サイトの統合分析、間接広告効果のレポートといったところがVisionalistの特徴的な機能として挙げられる。
そして最新のトピックスとしては、「アクションリサーチ」というサービスが人気。「『これだけでも使いたい』というお声をたくさん頂いております」(加納氏)というほどだ。
オプションのサービスにはなるが、業界内での自社サイトの立ち位置、ライバルサイトのアクセス数、ライバルサイトの集客経路になっている検索キーワードといった競合他社の動向を把握できる。競合他社の戦略を把握して自社の戦略を立てたり、自社サイトのポジショニングを考えるのに役立っているという。
価格が下がり導入ハードルが下がりつつあるレコメンドサービス
続いて、レコメンドサービスに対するニーズの状況とスマートレコメンドについて紹介していこう。
「数年前までは大規模なサイトでご検討いただくことが多く、特にコスト面がハードルになっていました。それがここ2~3年、SaaS(Software as a Service)型のサービスが出回ってきたことで、かなり市場感が変わってきました。価格帯がかなり下がり、月間200万~300万PV規模のサイトでも導入を検討いただくことが多くなってきています」とNTTコミュニケーションズ 経営企画部 マーケティング・ソリューション室 担当課長の戸田晋行氏は語っている。
前述したように、最近のレコメンドサービスのコストパフォーマンスを考えると、ある程度の規模があれば、よほどのことがない限り利用料金分は回収できてしまう。
それだけに、レコメンドサービスの導入を検討する企業の注目は、価格ではなくそれ以外の要素に移っている。導入時に手間が掛からないか、自分たちが思い描くようにレコメンドを表示できるエンジンになっているか、といった点が検討されているのだとか。
他社を上回る精度を実現
その点、スマートレコメンドはエンジンそのものを自社で開発。海外企業や研究機関由来のものではないので、質問への回答やトラブル時の対応が早い。さらに、家電販売サイト、電子書籍サイト、デジタルコンテンツサイトなどサイトごとに適切なパラメーター設定を都度チューニングすることができる、といったように、導入企業の要望に応じて柔軟に対応してくれるのもうれしいところだ。
また、肝心のエンジン自体のマッチング精度も高い。精度はサイト構成や取り扱い商材などにより大きく変動するため一概に優劣は付けにくいものの、実際に他社のエンジンと同一条件下でのABテストで比較されたこともあり、「スマートレコメンドの方が精度は高い」と評価され、導入に至ったケース(※)もあるそうだ。
商売人の感覚をサイト上で実現
「スマートレコメンドの特徴の1つとして、時系列データをきちんと見ているところが挙げられます。レコメンドエンジンのロジックとして協調フィルタリングを採用する競合他社も多いのですが、時系列を加味していないことが多く、『最近売れていなくても昔は売れていた』という商品の場合でも総量として多く売れているため、レコメンドされてしまうことがあるのです。当社のエンジンは、売上の総量よりも、最近の売れ筋であることを評価してお薦めするように設定することができます。商売人としては普通の感覚だと思いますが、その『普通の感覚』を持っているところが競合他社とのパフォーマンスの違いにつながっているのではないでしょうか」(戸田氏)
NTTコミュニケーションズが持つ万全のサポート体制
ここまでVisionalistとスマートレコメンドを取り上げてきたが、サイト内最適化を図る上で採用するアクセス解析ツール/レコメンドサービスは、細かいところまで見ていくとどれも一長一短。「どんな機能があるか」も大事だが、「提供されている機能を十分に使いこなせるか」という視点も重要になってくると言えるだろう。
その点、スマートレコメンドがエンジン自体が独自に開発されていたように、Visionalistも2009年にNTTコミュニケーションズが業務提携を結んだデジタルフォレストによる開発。業務提携以降、Visionalistは同社のブランドでも提供されるようになっており、営業からテクニカルサポートまでを一貫して行える体制に整っているため、手厚いサポートが期待できる。
経営基盤の確かなNTTコミュニケーションズによる提供だという点も、プラスの要素。今後長期にわたってサービス提供される保証とも取れるため、安心して利用を続けることができるだろう。
「使い方/チューニング方法が分からなくて頓挫した」なんてことがないように、そうしたサポート体制も考慮した上で、サイト内最適化を支援してくれるアクセス解析ツール/レコメンドサービスを選んでみてはどうだろうか。