UCCとCGM
韓国で最近有名となったキーワードを挙げるならば、当然その1位となるキーワードは「UCC」である。元々「UCC」はUser Created Contentsの略語であり、ユーザーが生産したコンテンツを意味するのだが、実際にはブログやWikiなどのコンテンツの生産主体がユーザーになっているWebサービス(ユーザー参加型)を総称する言葉として使われている。
また、一部の声ではあるが、UCCの象徴的なWebサービスであるブログや動画サイトなどを見ると、ユーザーが直接に作ったコンテンツよりは既存のTV番組やその他の映像物また記事などの著作物を編集、およびリミックスして製作したコンテンツの量が多いため、UCCではなくUGC(User Generated Contents)が適切な表現ではないかという意見も出ている。
いずれにせよ、日本やアメリカでUCCという表現に当たる言葉といえば、CGM(Consumer Generated Media)を挙げることができる。厳密に言えば、CGMは消費者によって形成されたメディアを意味し、UCCは消費者が生産したコンテンツを意味するので、意味的にはCGMとUCCは確かに違う。だが、その2つの言葉の使用例を見ると、意味する対象がブログやWiki、SNSなどのユーザーが生産の主体となったWebサービスを指すので、事実上同じ言葉と見なしてもよいのではないだろうか。
日本でも韓国でも、アメリカのYoutube.comが人気サイトになって以降、CGMの中で最も注目を浴びているのはユーザー参加型のCGM動画サイトである。使っている名前は国別に違うが、これらサイトが抱えている悩みは共通である。それは、著作権問題と収益モデルの貧困であるだろう。ユーザー参加型のCGM動画サイトが持つ高価な費用構造(大部分はストレージ設備と回線費用)をどうすれば越えられるかは、こういうサイトを運営する企業にとっても大きな課題である。