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潜在顧客という「新芽」を優良顧客に育てよう~ロイヤリティ・フレームワーク活用術~

2007/07/03 10:00

今回はロイヤリティ・フレームワーク(以下LFW)の実践編です。とはいっても、分析自体は非常に複雑なものですから、ここではLFWで何ができるのかを中心に理解していってください。うまく使いこなせば、DRM施策もグンとグレードアップできるはず。そのためには、まず施策そのものに明確な目的意識を持つことが重要です。

LFWとは何か(前回のおさらい)

 この講座を読まれている読者の方―その多くはWebマーケターだと思いますが―は、このコラムに何を求めているのでしょうか? もし、「ウチのWebでさっと使えるセールスサポートテクニック」とか「ユーザーに直接訴求するクリエイティブのヒント」とかを期待されているのであれば、少々お待ちください。連載中にテクニカルな話はしますので、もう少し理論的な話につき合ってください。今は皆さまの業務に関係が無くても、きっと役に立てるヒントは見つかるはずですから。

 というわけで、張り切って第5回目の講座を始めます。

 まず、前回は企業にとって「顧客」は大きな財産であるという話をしました。データベースマーケティング(以下DBM)的に考えると、「顧客」というのは、それが見込み顧客であれ実顧客であれ、自社の顧客DBに登録されている方々を指します。また、一般にもそう捉えられているはずです。

 しかし、この場合、「顧客」としてユーザーを掴まえてくる段階の施策に明確なロジックはありません。プロモーションの結果として囲い込めた人々を顧客扱いして分析を行っているに過ぎないのです。つまり、DBMを行うための集客手法と分析手法に連動性が無いことになります(そういった集客のための媒体活用提案こそ、私たちのようなマーケティングに根ざした広告代理店の出番なのですが)。

 これに対し、電通ワンダーマンのLFWは集客と分析を別のモノとして捉えてはいません。つまり、LFWは従来のDBMのように、既に「ある」データベースの解析⇒優良顧客の抽出というスキームのための手法だけではなく、現在「ある」データベースの枠以外の不特定多数を含むマーケットの中から、優良顧客の「芽」を認識し、それを「実行(購買・申し込みなど)」に移させるための方向性を定義する手法でもあると思ってください。

 では、俗に言う「ロイヤルティ・プログラム(以下LP)」とはどこが違うのでしょうか?

 LPの目的は優良顧客を獲得・維持することにあるのですが、一般的には特別会員向けのサービス提供、インセンティブ付与のような施策を指すことが多いようです。ある意味では、「パーミッション・マーケティング」と呼ばれるような、オプトインを前提とした個別コミュニケーション(SNSなど)のプラットフォームとしても機能するものです。

 LFWはこのLPをDriveさせるための機能的概念でもあります。LFWが見つけ出してきた潜在的なロイヤル顧客を、一定の行動に導くための手法がLPであると考えてもよいでしょう。

ロイヤリティ・フレームワークの構成

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