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あの企業のソーシャルメディア担当者に聞きました!

ニチレイフーズダイレクトのソーシャルメディア担当者に聞く ― ECサイトでエンゲージメントを高める方法とは?


 ソーシャルメディアを積極的に活用している“あの”企業の担当者に会いに行くこの連載。第二回目は、ニチレイフーズの公式通販ショップを運営する、株式会社ニチレイフーズダイレクトさんにお邪魔してきました。ECサイトでありながら、ソーシャルメディアでは自社製品を全面に押し出さない、その背景にある担当者の思いとは?

今回お話を伺ったのは…
株式会社ニチレイフーズダイレクト 企画部 マーケティングチーム
塩谷 旬さん
2001年にSI企業に入社。転職後、エンタメ系・人材系などWebサイトの企画・制作・運営に携わる。2008年、ニチレイフーズの関連会社へ。2010年よりニチレイフーズダイレクトに異動し、Webを中心としたマーケティング活動を担当。

Facebookを中心にファンを醸成する「ニチレイフーズダイレクト」

Q. ニチレイフーズダイレクトで運用しているソーシャルメディアについて教えてください

 主に運用しているのは、TwitterとFacebookです。

 Twitterは「【公式】ニチレイフーズダイレクト(@862101)」というアカウントで運用しています。ニチレイフーズダイレクトは、冷凍食品のトップメーカーである「ニチレイフーズ」の子会社です。扱っている商品は、健康志向の方に向けた商品やレストランの味を再現した特選品が多く、市場流通しているお弁当用の冷凍食品などとは異なります。そこで、アカウント名も“ニチレイ”ではなく、ニチレイフーズダイレクトのフリーダイヤルである0120-86-2101(ハローニチレイ)にちなんで、@862101としました。

 Twitterでは毎日つぶやこうと決めていたので、ネタに困らないよう「きょうは何の日?」をテーマにしています。商品とあまり関係がない内容ですが、重視しているのはフォロワーの方との気軽なコミュニケーションです。

 一方、Facebookでは「食」をテーマに、ニチレイフーズダイレクトというブランドを認知してもらうことを目的として運用しています。私たちの顔を見せる事で、親しみを持ってもらえたらと。ソーシャルメディアを使い始めた当初は、TwitterとFacebook両方に商品紹介などの同じコンテンツを投稿していましたが、それでは意味がないと気付き、それぞれの特性に合った運用にチャレンジするようになりました。

ニチレイフーズダイレクトにおける各メディアの利用イメージ
ニチレイフーズダイレクトにおける各メディアの利用イメージ

Q. ソーシャルメディア活用を始めた経緯や活用目的は?

 通販は、コールセンターでの受注以外に、お客様との接点があまり多くありません。カタログを送るのは年に2回。週に1回送っているメルマガも、どうしても一方通行な情報になってしまい、読んでいただけない場合もあります。もう、従来型の広告でリーチを広げるのは難しいと感じていました。

 そこで、まずはニチレイフーズダイレクトの存在を知ってもらい、ブランドメッセージを伝えるワンクッションになればと、ソーシャルメディアの活用を始めました。ソーシャルメディアはいろいろと新しいものが出てくるので、Facebookを主軸としてファンを集めていけたらと思っています。

「知ってもらいたいという前向きな気持ちで取り組む」ソーシャルメディアの運用体制

Q. ソーシャルメディア担当は何名いらっしゃいますか?

 ニチレイフーズダイレクトのソーシャルメディアは私一人で運用しています。Facebookで提供しているコンテンツは、私と同じ企画部のメンバーが参加したり、「コラム」は常駐している管理栄養士が書くという形で取り組んでいます。

 だいたい、業務全体の2割をソーシャルメディアに当てているイメージですね。それ以外は、オンライン・オフライン問わず、ニチレイフーズダイレクトの販促活動すべてに関わっているので、そちらの対応や、グループ本体との共同プロジェクトに携わっています。

Q. 塩谷さんはこれまでどのようなお仕事をされていましたか?

 ニチレイフーズダイレクトには昨年2月に、ニチレイフーズの別の子会社から異動になりました。私はもともとそちらの会社に居た時から、ずっとWebを活用したマーケティングの仕事をしてきました。

Q. ソーシャルメディア上のコミュニケーションについて、気をつけている事はありますか?

 一人の人間として、真摯な対応をする事が一番大事だと思っています。大きく見せる必要もないし、売上ばかりを狙ってはダメだなと。担当者が仕事としてではなく、自分たちの商品・サービスに愛着を持って、知ってもらいたいという前向きな気持ちで取り組んでいます。

 お客様とのコミュニケーションの中で多いのが、ニチレイフーズダイレクトで扱いが無い商品のお問い合わせです。お客様にとっては同じ“ニチレイ”ブランドの商品ですので、ニチレイフーズと連携を取りながら、スムーズにご案内できるように心がけています。

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この記事の著者

野本 纏花(ノモト マドカ)

1983年生まれ。成蹊大学経済学部卒業。大学卒業後、大手IT企業にてレンタルサーバーサービスのマーケティングを担当。その後、モバイル系ベンチャーにてマーケティング・プロダクトマネージャーを務める傍ら、ライター業を開始。旅行関連企業のソーシャルメディアマーケターを経て、2011年1月Writing&Marketing Com...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2011/09/08 14:24 https://markezine.jp/article/detail/14324

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