SHOEISHA iD

※旧SEメンバーシップ会員の方は、同じ登録情報(メールアドレス&パスワード)でログインいただけます

MarkeZine Day(マーケジンデイ)は、マーケティング専門メディア「MarkeZine」が主催するイベントです。 「マーケティングの今を網羅する」をコンセプトに、拡張・複雑化している広告・マーケティング領域の最新情報を効率的にキャッチできる場所として企画・運営しています。

直近開催のイベントはこちら!

MarkeZine Day 2026 Spring

マーケター向けアクティブサポート概論

アクティブサポート、1件あたりかかる時間は数分
「離反顧客を引き止め」効果に見合うか、コスト試算しよう


アクティブサポートは簡単そう? 誰でもできるけど、誰でもできない

 アクティブサポートは一見すると簡単で、誰にでもできそうです。ツイッターで自社のブランド名を検索をして、疑問や不満をつぶやいている人に話しかければいい――たしかにそうです。

 ただ、簡単だけど簡単じゃない、その微妙なニュアンスを受け取っていただきたいのです。たとえるなら、誰でもボールは投げられるけど、ストライクを入れることはとてもむずかしいように。

 ですから、みなさんは実施に向けて会社を動かすと同時に、「やるべきだけど、すぐやらずにしっかり準備を」ということも訴えてほしいのです。『Twitterアクティブサポート入門』では、準備に1ヵ月半程度をかけるように書いています(具体的なトレーニングマニュアルも書いてあります)。

 企業が取り組む以上、担当者の思いつきレベルではじめるのはリスクでしかありません。継続性と安定性を担保することは責任であり、義務です。誰かが休んでもいいように、誰が対応しても変わらないようにするためには、入念な準備をしなければなりません。少なくともアクティブサポートを担当する数人が、同じレベルで対応できるようになるまでは実施できません

 そのためにはマニュアルやガイドラインをつくる必要もあるでしょうし、トレーニングのカリキュラムも用意したほうがいいでしょう(ちなみにこうした社内トレーニングのノウハウもコールセンターにはすでにあることが多いので、彼らに協力してもらうのがよいでしょう)。

 また、コールセンターのスタッフはみなさんと比べるとソーシャルメディアの知識や経験がない人が多いので、ツイッターの説明やツールの使い方についてはぜひ教えてあげてください。

 そうして、一緒になってアクティブサポート実施のための準備に取り組んでほしいのです。ただし、最終決定はコールセンター側に任せるべきです。はっきりいえばそこで意地をはったり、(仮説にすぎない)持論を主張する必要はないのです。

 顧客とのコミュニケーションにおいては、カスタマーサポートの現場のほうがすぐれています。それを認め、信頼して任せましょう。アクティブサポートがうまく実施されれば、あなたが取り組むほかのマーケティング施策にも必ず追い風になるはずです。だから徹底的に支援者としてふるまってください。

次のページ
コストは規模次第 「離反顧客を引き止め」で説得を

この記事は参考になりましたか?

  • Facebook
  • X
  • note
関連リンク
マーケター向けアクティブサポート概論連載記事一覧

もっと読む

この記事の著者

河野 武(コウノ タケシ)

1974年7月3日生まれ。立命館大学経済学部卒。コミュニケーション・デザイナー。マーケター。企画屋。
1997年、ニフティ入社。2001年にニフティ退職後、フリーターとして数年過ごし、2004年から2005年までオンライン書店ビーケーワンの専務取締役兼COOを務める。ECサイト初となるトラックバックを導入し、また「入荷お知ら...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

この記事は参考になりましたか?

この記事をシェア

MarkeZine(マーケジン)
2012/09/11 17:53 https://markezine.jp/article/detail/14418

Special Contents

PR

Job Board

PR

おすすめ

イベント

新規会員登録無料のご案内

  • ・全ての過去記事が閲覧できます
  • ・会員限定メルマガを受信できます

メールバックナンバー

アクセスランキング

アクセスランキング