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ノンクリエイターのためのWebコピーライティング講座

Webは紙より、リーダビリティが問われる
離脱を防ぐ、「流し読みでどうぞ」コピーの書き方とは?


 Web広告、ソーシャルメディア、メルマガ、プレスリリース……。クリエイター希望でもないのに文章を書かなければならなくなったコピー初心者の方へ、ノウハウをお届けします。

読まれるか、無視されるか、<ユーザビリティ>しだい

 大切なことだから、はじめに言っておくよ。Webで読まれるコピーを書こうと思うなら、<ユーザビリティ>を意識することだ。<ユーザビリティ>とは、簡単にいえばWebの使いやすさ。利用する人が、不便な思いをすることなく、目的を果たせるかどうかの評価基準といってもいい。文章だけでなく、デザイン、レイアウトといったWebを構成するすべての要素に関わってくる。

 <ユーザビリティ>の低いWebは、使い勝手が悪く(知りたい情報にスムーズにアクセスできないなど)、不親切(見づらいレイアウトや読みにくい文章など)なので、たとえ良い情報が載っていても、ユーザーはすぐに離脱してしまう。もったいないよね。

 文章についていえば、「要点が分からん」「むだに長い」「読みにくい」が<ユーザビリティ>を低くしてしまう。それは、宣伝文であるコピーも同じだ。原理など本質的なことは、Webでも紙(印刷メディア)でも変わりない。

 けれども、いかに読んでもらえるかという<リーダビリティ>(ごめんね、ビリティばかりでややこしくて)については、Web特有の環境をふまえないと、せっかく書いたコピーはスルーされる。そう、ホームとアウェイでは戦い方を変えるように、WebにはWebにマッチしたライティングが必要なのだ。

実験で明らかになった、ユーザーの素っ気なさ。

 よく見ない、よく読まない、すぐ帰る。ユーザーの行動について、明らかになっていることをまとめるとこうなる。「そうは言っても、良い情報は読んでもらえるんじゃ……」と思うかもしれないが、自分がWebを利用するときのことを思い返してみてほしい。ツンデレどころの騒ぎではなく、基本的にはツンツンしているはず。デレデレするまで持っていくには、高いハードルを越えなくてはいけない。

 そこで、私たちはどのくらいWebにツンツンしているか。<ユーザビリティ>研究の第一人者、ヤコブ・ニールセン博士の助けを借りることにしよう。

実験によって分かった`ユーザの厳しい現実
  • ユーザーは紙と比べると、Webの文章を読むのが苦手
  • ユーザーの読むスピードは紙がもっとも速い(iPadやKindle、PCと比べて)
  • ユーザーは月並みなページの場合、テキスト全体の20%くらいしか読まない
  • ユーザーの78%は流し読みをする(=じっくり読まない)
  • ユーザーの視線は、Fの字の軌跡を描く
  • 識字能力の低い(文字を読むのが苦手)ユーザーは要点をつかみ損なう傾向あり

 以上の事実をもとに、ユーザーの行動を要約してみる。

 なぜ、ユーザーはWebをちゃんと読まないのか? 理由は大きく分けると2つある。ひとつは<目が疲れやすい>から。テクノロジーの向上によってディスプレイの性能は向上しているが、やはりPC画面を長時間見るのはつらい。

 2つめは<情報処理量の増大>。流通する情報は相当な伸びで増え続けている。私たちはそれらをメールやWeb、RSS、Twitter、Facebookなどでチェックする。おかげで、毎日大量の情報を処理せねばならず、情報をひとつひとつ吟味している時間はない。読むかどうか瞬時に判断することを余儀なくされているわけだ。

 だから、流し読みで要点をつかもうとする。F字視線というのはその表れと考えていい。ヨコ書きの場合、紙では左から右、行が終わるとまた左にもどって右に進むZ視線がセオリーとされてきた。ところが、Webの場合、同じヨコ書きでも、F字を描くようにはじめは左から右に進むが、すぐに垂直降下する。ちゃんと読むのは冒頭だけ。あとはサッとしか見ない。

 一方で、識字能力が低いユーザーは要領よく流し読みができないので、Web上でもじっくり読もうとする。しかし、長時間は続かず途中であきらめてしまうため、要点を取りそこなう。したがってWebの目的は果たされないことになる。

1日集中特訓!8月21日「動かす、読まれるWebコピーの発想と作り方」講座開催

Webの記事を読むのもいいけれど、リアル有田憲史さんに会って直接講義を受けませんか?

「コピーの中で最も重要なキャッチフレーズの作り方」「説得力アップのためのフレームワークとレトリックの紹介」の2点に重点を置き、動かす、読まれるWebコピーの発想と作り方を伝授します。キャッチコピー、ボディコピーを実際に書いていただき、その場で講師が添削するワークショップの時間を設けています。

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この記事の著者

有田 憲史(アリタ ケンジ)

 コピーライター(キャリア24年)。主な仕事は広告や販促ツール、Webサイト、IRツール、ダイレクトマーケティングの企画やコピー。時々マーケティングプランナーも。その他さまざまな仕事もこなしており、ネット通信講座のコピーライティングの講師、マーケティングコンサルタントやゴーストライターの経験も。これまで担当した業界は電機メーカー、IT、不動産、自動車メーカー、健康食品、流通、食品など。●ブログ「コピーライターが思わず ! となったコピー。」 ●Twitter:ありけん@arikenunited

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2013/06/27 17:43 https://markezine.jp/article/detail/14678

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