SHOEISHA iD

※旧SEメンバーシップ会員の方は、同じ登録情報(メールアドレス&パスワード)でログインいただけます

おすすめのイベント

おすすめの講座

おすすめのウェビナー

マーケティングは“経営ごと” に。業界キーパーソンへの独自取材、注目テーマやトレンドを解説する特集など、オリジナルの最新マーケティング情報を毎月お届け。

『MarkeZine』(雑誌)

第107号(2024年11月号)
特集「進むAI活用、その影響とは?」

MarkeZineプレミアム for チーム/チーム プラス 加入の方は、誌面がウェブでも読めます

女子ウケするソーシャルゲームデザインのコツ

国境を超える「カワイイ!」の作り方 中国スタッフと作った、Flashアニメーションの成功事例を紹介


 ソーシャルゲームで女性ユーザーを獲得するには、「カワイイ!」と言わせることが重要です。女子ウケするソーシャルゲームのデザインとは? 「サンシャイン牧場」などを手がけるRekoo Japanの女性デザイナーがノウハウを紹介します。

 3回に渡り、ソーシャルゲームを開発する上で「カワイイ!」を形作る方法について、様々な観点から書かせていただきました。今回は、これまで経験してきた自身の体験に基づき、さらに実践的な内容をお届けできればと思います。

目的意識を共有すれば海外スタッフとも「カワイイ!」は作れる

 これまでご紹介してきた「もっとサンシャイン牧場」というプロダクトは、従来の「サンシャイン牧場」を、より日本人女性向けに、デザインもクオリティアップさせるという目的で開発してきました。しかし、実は日本だけで開発したタイトルではありません。Rekoo Media(中国本社)のメンバーと共同開発したものです。

 これは「中国っぽさ」を払拭し、日本人女性にウケるデザインに特化しようというスタンスとは矛盾していたかもしれません。しかし、目的さえ正しく共有できていれば、前回、前々回ご紹介したスタイルシートなどのルールを用いて、日本人同士でなくても開発できることが証明できたと思います。

北京スタッフとデザインMTGを行う様子

 読者の皆さんも、多国籍の方と様々な仕事をされているかもしれませんが、私はデザイナーなので、特に「ニュアンス」の不一致で悩まされることが多々あります。

 日本人の「カワイイ!」と中国人の「カワイイ!」の概念は違います。育った環境、慣れ親しんだ文化が違うので当然です。そのニュアンスの違いを説明し、なるべく目指す方向性を同じにするのは難しいことですが、プロジェクトの目的に関わるので非常に重要です。

 私の場合、ここはもう力技です! やはり、日本にいながら目的意識を共有するのは不可能です。何度も北京へ出向き、開発メンバーと直接顔を合わせ、なるべく自分の言葉で説明するようにしました。

  • このプロジェクトにおいてデザイナーとして何を達成すべきか
  • そのための世界観とデザインコンセプトは?
  • 今回目指したいカワイイとは?

 この3点は、開発当初にミーティングを開き、自ら皆に説明しました。こうやって目的を事前に共有し、お互いの意識を高め合うことで、より良いスタートが切れると思っています。

 ポイントは、「だらだら説明しない」ことです。日本語で長々と説明しても、おそらく10分の1も伝わりません。簡単な英語と中国語でも説明できるレベルの端的な言葉で、誰にでも分かりやすく、目指す要点を明確にすることが重要だと思います。なるべく自分の口で伝えることは、メンバーとの信頼関係を築く上でも大切なことではないでしょうか。

会員登録無料すると、続きをお読みいただけます

新規会員登録無料のご案内

  • ・全ての過去記事が閲覧できます
  • ・会員限定メルマガを受信できます

メールバックナンバー

次のページ
絵で伝え、言葉は最小限に Flashアニメーション作成例in北京

この記事は参考になりましたか?

  • Facebook
  • X
  • Pocket
  • note
女子ウケするソーシャルゲームデザインのコツ連載記事一覧

もっと読む

この記事の著者

村上 咲(ムラカミ サキ)

Rekoo Japan株式会社 クリエイティブチーム マネージャー。
1986年生まれ。奈良県出身。京都市立芸術大学 総合芸術学科卒業。
オンラインゲーム会社で3Dデザイナーの経験を経て、現在Rekoo Japanでソーシャルゲームのデザイン開発に従事。2Dイラスト、UI、Flashまで、プラットフォームを問わ...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

この記事は参考になりましたか?

この記事をシェア

MarkeZine(マーケジン)
2012/05/22 10:13 https://markezine.jp/article/detail/15534

Special Contents

PR

Job Board

PR

おすすめ

イベント

新規会員登録無料のご案内

  • ・全ての過去記事が閲覧できます
  • ・会員限定メルマガを受信できます

メールバックナンバー

アクセスランキング

アクセスランキング