絵で伝え、言葉は最小限に Flashアニメーション作成例in北京
それでは、「もっとサンシャイン牧場」のFlashを例に、実際に北京スタッフと共同開発した時の制作フローについてご説明します。
ここでは動的にお見せできないので、アニメーションのカワイさを100%お伝えできないのが残念ですが、ぜひゲームをプレイしてみてください。他社に引けを取らない「カワイイ!」を実現できている自信があります。
フローは以下のとおりです。
- 私が絵コンテを描く(秒数や動きのイメージは補足で記入)
- 使用するキャラクターのスタイルシートとともに北京へ送る
- 北京側でFlashデータを作成
- 何度かチェックと修正を重ね、データを引き取る
- 私の方で表情や動きを微調整して完成
上の画像はちょうど1の作業にあたる部分です。ご覧いただくと、絵だけで大体の流れがイメージできるかと思います。このように相手が中国人の場合は、できるだけ絵だけで伝わるものを描くように心掛けています。
あくまで、言葉は補足です。現地には意外と英語が分からないスタッフも多いので、最低限の情報だけ分かりやすく伝えるようにしています。私はこのチームにおいて、UIなど一部のリソースは作成したものの、すべてのデザインを監修する立場にありました。そのため、このようにドラフトだけを送り、アニメーションは北京のデザイナーに組んでもらうというやり取りが最も多かったです。
そして、先程の絵コンテを元に向こうで作成してもらったのがこのFlashです。絵コンテが分かりやすいほど、かけ離れたものは上がってきませんが、やはり伝わらない部分はありますので、そこは根気強く粘るしかありません。
Flashの難しい部分は、限られた秒数の中で、いかに効果的に「カワイイ!」を表現するかにあります。だらだらと長く見せられてもユーザーが離脱してしまうので、スピーディーに期待感をあおるムービーが理想的です。
しかし前述したように、そうした「カワイイ!」の微妙なニュアンスを、無駄のない動きで完璧に表現してもらうのは至難の業です。そこで、私はある程度のところでデータを引き取り、最後に自分が微調整するようにしていました。