O2Oに欠かせない「位置情報サービス」を使って集客しよう
ソーシャルメディアと実店舗販売を組み合わせて来店に導く手法は効果的だ。オンラインの活動がオフラインでの購入活動に影響を及ぼす、いわゆるO2O(Online to Offline)に当たる。オンラインから実店舗に向かう行動へと結びつけるには、いくつかの方法がある。Twitter・Facebook、位置情報サービス(ロケタッチ、コロプラ、Foursquare)との組み合わせなどだ。
IMJモバイルの調査によると、ソーシャルメディアのチェックイン機能を利用しようと思ったきっかけは、「友人・知人からのすすめ」が49.0%、「SNSで友人のチェックインを見て」が21.8%と、70%以上のユーザーが友人からの影響によってチェックインしている。また、友人がチェックインしているのを見たことがある人はFacebookで55.6%、mixiで57.9%、Foursquareで88.2%と、かなり高い頻度になる。
さらに注目したいのは、友達の位置情報サービスでのチェックインを見た後でその場所に訪問した人は67.4%、チェックインした人も39.2%いることだ。つまりチェックインは来店につなげることができるのだ。
集客効果も!来店できない顧客も大事な顧客
集客目的でソーシャルメディアを使う際に注意したいのが、「実際に来店できる人は限られている」ということだ。チェーン店など店舗が全国展開していれば対応しやすいが、一般的な店舗のように店舗数が限られている場合、遠方のユーザーが足を運ぶことはなかなか難しいだろう。
しかし、ソーシャルメディア時代の顧客は、商品やサービスを購入したり来店してくれる人だけを指すのではない。他のユーザーに推奨してくれたりアドバイザーとなったり、共にアイデアを生み出してくれたり、ネット上で様々な影響を及ぼしてくれる人も大切な顧客となる。ファンやフォロワーが増えたら、ネット上での存在感も増す。
つまり、「集客」を促す活動に「来店できない」ユーザーが協力してくれる可能性があるというわけだ。来店できない顧客も「集客」に影響を及ぼす大切な顧客と考え、それを踏まえたコンテンツを提供すべきだろう。
また、現在インターネット上にある店舗情報は、お店を利用したユーザーやファンなどによって登録されたものも多くある。間違った内容や古い内容で登録されている可能性もあるので、必ず確認して、正しい最新の情報を登録しておこう。
さらに、飲食店などは以下を実施するといいだろう。
- イベント会場など人と会う場として提供する
- 「友達が来る」情報を販促に活用する
「人と会える」こと自体が魅力となり来店につながり、ユーザーは共有体験を通して、出会った人たちと親しくなれる。また、リピーターを増やすためには、店舗側は何らかの心地よいユーザー体験を提供する必要がある。
つまり、以下2点も重要である。
- 手厚い接客などにより、心地よいユーザー体験を提供する
- ECなどのオンラインサービスと並行で行っている場合、その場で会員登録などを行えるようにし、来店後も接点を持てるようにする
位置情報サービスなどで用意されている機能を使うことで、クーポンを発行したり、自社の顧客層などを知ることもできる。次ページ以降で詳しい使い方を見ていこう。