「ソフトウェアとサービスの融合」。今期のマイクロソフトオンラインサービス事業部は「One Microsoft」というキーワードをテーマにし、マイクロソフトが今まで培ってきた、様々な資産を有効活用し、事業を展開していく。
オンラインサービス事業部の事業戦略としては、MSNとWindows Liveのコラボレーションを強力に推進することで、広告ビジネスの拡大、MSNのポータルメディア化を推める。加えて、aQuantive買収によって強化されたADプラットフォームを活用して、サービスを提供していく。
MSNは、独自コンテンツ指向を強めていく。MSNエグゼクティブプロデューサーの儲氏はMSNの2008年度の戦略キーワードとして「サーチ」+「コミュニケーション」+「ネットワーク」を挙げた。
25~45歳をコアターゲットとし、厳選コンテンツを提供することで、MSNのメディア価値の増大を狙う。独占コンテンツとしては10月に産経新聞と組んだ「MSN産経ニュース」のリリースを予定。その他もコンテンツプロバイダーとの連携等により、オンリーワンのポータルメディアを目指す。
「ソフトウェアとサービスの融合」の要のWindows Liveは秋口に「第2世代Windows Live」としてアップデートされる。「第2世代Windows Live」ではばらばらだったサービスを統合化し、オールインワンのひとつのサービスと位置づける。コミュニケーション/共有/セキュリティ/場所を問わないアクセスという4軸をキーワードにサービス展開を図る。
「ソフトウェアとサービスの連携」をキーワードとして各サービスとの連携を強化し、独自性を打ちだすことで差別化を図り、競合との違いを明確にする。最後に記者席から「日本の場合、ポータルはYahoo!、サービスはGoogleという印象だが、MSの勝算は?」という厳しい質問が飛んだ際、笹本氏は「『ソフトウェア+サービス』というマイクロソフトの強みを最大限に生かすことで、新たなマーケットを創出できると思う」と力強く語った。