ユーザーに役立つサイトを検索上位に表示する仕組み
キーワード検索で表示される検索結果は、新着順でもなければランダムでもなく、50音順に並んでいるわけではありません。ユーザーが検索時に使用したキーワードに最も合致する、関連性が高いと判断したウェブページ(サイト)を表示しています。
関連性が高いとは、ユーザーがその時に探していた情報に近いかどうかということです。ユーザーは何か知りたい、行いたい事柄があって検索というアクションをしているのですから、そのユーザーのその瞬間の検索意図(インテント)に適った検索結果を表示できるのが最良です。
では、その「関連性の高さ」とはどのように判断されているのでしょうか。Googleは、検索アルゴリズムというコンピュータによる計算方法を用いて、1つひとつのWebページを様々な角度から分析・評価しています。たとえば、Webページの情報の内容や外部から受けているリンクの数やその品質など、多岐にわたる要因をアルゴリズムで自動的に評価して、ページの重要度や関連性を計算していきます。この検索アルゴリズムによる評価対象項目は非公開とされていますが、数百個に及ぶといわれています。
しかし、その数百にも及ぶ評価項目をすべて把握して、それぞれの項目ごとに対策をしなければならないというわけではありません。あくまでアルゴリズムは、検索エンジンが「ユーザーにとって役立つコンテンツ」を探すために作られたもの。サイト運営者は、良質なコンテンツを発信し続けていれば、結果的に検索エンジンにも評価されます。
そこで本稿では、初心者でも最低限知っておきたい、検索エンジンが「関連性」を評価する3つの要素について解説します。
検索エンジンが評価する3つの要素
検索エンジンが評価する要素1:コンテンツ
コンテンツ、つまり掲載する情報そのものと、その情報発信を支えるページのコーディングやレイアウトなど、ページそのものに関する要素全般が評価対象となっています。わかりやすい例では、ページタイトルの文字列やキーワードの有無などです。かつて指摘されていた、キーワードの出現数や頻度などといった要素の多くは、検索技術が発達した今日ではほとんど影響がなく、コンテンツの内容・品質により重きが置かれています。
検索エンジンが評価する要素2:リンク
ページに向けて張られた、外部のリンクのことです。外部のリンクは、(1) 同じサイト(ドメイン)からのリンク、(2) 異なるドメインからのリンクに分けられます。特に後者は、「よく引用される論文は良い論文」という考え方に基づき、より多くの人気あるサイトからリンクを受けているページほど評価が高いことが原則ですが、そのリンクの品質や関連性、信頼性など、とても複雑な評価を行って総合的に判断されています。
評価項目を並べられるととても難しく感じられますが、冒頭で触れた通り、「ユーザーにとって良いサイトとは、どんなリンクを受けているのか」という観察に基づいた評価方法です。ユーザーに向き合ったコンテンツを継続的に発信することで得られるリンクを、検索エンジンが評価するための項目になっています。
検索エンジンが評価する要素3:ソーシャルメディア
TwitterやGoogle+、Pinterest といったソーシャルメディアにおける、Webページへの言及度や話題性も影響しています。ソーシャルメディアで話題・注目を集めているページは、その時点でユーザーが興味があるコンテンツを持っているに違いありませんから、ランキングにも反映するというのが基本的な考え方です。
小手先のテクニックは通用しない 「コンテンツ」がカギ
かつて、ある程度のテクニカルな対応も求められたSEOですが、今日は検索アルゴリズムがより洗練・発達したこともあり、小手先のテクニックでリンクを増やしたりキーワードを詰め込むといった手法は通用しにくくなっています。
最も重要なことは、繰り返しになりますが「コンテンツ」です。品質の高い、優れたコンテンツを継続的に発信することで、そのサイトのファンを増やし、オンラインの様々な場面・場所で言及されることで、SEOに必要なリンクやソーシャルの評価要件を満たすことができるからです。
とはいえ、質の高いコンテンツであっても、SEOの視点から見た配慮もなく発信すれば、もったいない結果に終わることもあります。そこで次回は、「検索エンジンにも伝わる文章作成方法」をお届けします。