前回まで、オウンドメディアの主軸となる本質的な価値とその炙り出し方をご紹介してきました。第3回目は、オウンドメディアの目標と成果を考えます。
大きな目標と小さな目標で作るオウンドメディアの「運営ストーリー」
どんなに優れたコンテンツを提供するオウンドメディアでも、目標が明確でなければ、次第にサイトの方向性がズレていく……というリスクを孕んでいます。
せっかく炙りだした本質的な価値を形骸化させないためにも、しっかりとした目標を設定し、関係者と成果を共有しながら、オウンドメディアを育てて行きましょう。
運営目標は「大きな目標」と「小さな目標」の2つを設定します。マーケティング業界では、KGI(重要目標達成指標)とKPI(重要業績評価指標)が一般的ですが、今回はあえてもっとゆるやかに考えてみます。
- 大きな目標……目標を達成すると、「オウンドメディアの成果」に該当するもの
- 小さな目標……目標を達成すると、大きな目標に影響を与えるもの
2つの視点を持つことで、目標に論理的な構造ができ、オウンドメディア運営のストーリーができます。
大きな目標:オウンドメディアがビジネスに与える効果
例えば筆者の運営するloftwork.jp(コーポレートサイト)の場合、次のように考えています。
loftwork.jp 大きな目標
- ブランドワードの検索による流入数(※)
- Webサイト経由のお問い合わせ/見積もり依頼数
コーポレートサイトとして「認知の拡大」、マーケティングサイトとして「ビジネス機会の獲得」を指標に設定しています。
※ブランドワード……企業名(ロフトワーク/loftwork)、代表者名(諏訪光洋や林千晶)サービス名などでの流入数。Google Analyticsのアドバンスセグメントを使って上記キーワードでの流入をグルーピングして計測しています。「ブランドワードでの流入数が伸びている=企業の認知が上がっている」という仮説に基づいています。
- 目標はオウンドメディアの「運営ストーリー」に不可欠
- 大きな目標と小さな目標の2つの軸で考える