アプローチはさまざま、でも考え方は同じ
細分化すれば、書き出しのパターンはもっとある。よく使われるものを挙げていこう。
<アドバイスを送る>パターン
商品の機能や価値をアドバイス(のように)として言うアプローチだ。もちろん、読み手に対してメリットがある内容でなくてはいけない。
- 早く上手くなりたいなら、プロから学ぶのが一番。プロのノウハウは原理と実証に裏打ちされているからです。この教材はプロが使うスキルを余すことなく~
<選び方を示す>パターン
アドバイス型の応用である。商品の機能や価値を選択の基準として示すアプローチだ。
- 色々なモバイルPCがありますが、選ぶならバッテリーの時間が長いタイプがおススメです。なぜなら~
<横から目線>パターン
またの名を共感獲得パターン、寄り添いパターンという。相手の立場に立った「そうそう」と同意してもらえるような話し方のアプローチだ。潜在化している問題や新しい気づきや視点を示すことが多い。
- 本当は大切な思い出の品なのに置く場所がないから、ついしまい込んでいる。残念ですね。でも、よい方法があります。
- キッチンは家の中でいちばん忙しい場所です。だからこそ、料理もかたづけもサッとできる使いやすさが必要です。ポイントは~
<ニュース>パターン
新商品やリニューアルの時によく使われるアプローチ。新しさ、斬新さ、従来よりも大きく変化したことなどを強調する言い方が多い。応用で商品のコンセプトを言うアプローチもある。
- 画期的なビール飲料が新登場、その名も「アルコールゼロ」!本物のビールの味と同じなのに~
- これまでのものとは違うまったく新しいタイプの~です。今までは~でしたが~
- 飲むのではなく、食べるスープ。新商品「スープ飯」は~
関心をつかめ! ただし、ウソ臭いのはNG
以上のように書き出しのパターンは実にさまざま。ただし、基本的な考えは「読み手の関心をつかむこと」で共通している。そのために気になること、たとえば心配事やお得な話、読み手に関係する情報からはじめるのだ。
ただし、ウソ臭いのはNG。ちゃんと根拠を示すなどして、納得できるものでなくてはいけない。信頼されることが必要だ。その次は問題の解決策や読み手のためになる提案を示す。
そして、それは商品の機能や価値に通じているものでなくてはいけない。そうした流れの中で商品を紹介していく。この一連の流れをスムーズに作ること。それが上手く書くコツだ。
コピーにおいて<終わりよければすべて良し>はない。<はじめ良ければすべて良し>しか存在しないのである。どうか書くときは最初の一撃に魂を込めてください。
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広告のボディコピーを集めた本です。題名どおり何度も読みたくなる、ぐいぐい読ませるもの、ジンとくるものなど傑作ぞろいです。それらが「顧客心理型」などの表現技法別に分けて紹介されています。どのように書き出すのか、どのような流れで話を運ぶのかといったコピーの構成に着目して読むと勉強になります。
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