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統括編集長インタビュー

「コンテンツのマーケティングはクリエイターにしかできない」 有料コンテンツ配信プラットフォームを立ち上げた『もしドラ』編集者の勝算

 『cakes(ケイクス)』という有料コンテンツ配信プラットフォームが9月11日にスタートした。仕掛け人は『もしドラ』の担当編集者である加藤 貞顕氏。稀代の編集者はなぜこの時期に有料コンテンツプラットフォームを立ち上げたのか、その狙いと思いを聞いた。

『もしドラ』の編集者が有料コンテンツプラットフォームを始動

 広告か、ECか、有料課金か。Webサービス/Webメディアのビジネスモデルは、この3つのいずれかに集約されると言われている。最近では、有料課金型の取り組みの一環として有料メルマガに取り組む会社が出はじめている状況だ。代表的な例としては、NHN Japanが運営するニュースサイト『BLOGOS』が提供するBLOGOSメルマガや、ニワンゴが運営する『ニコニコ動画』が提供するプロマガなどが挙げられるだろう。

 各社が有料課金への取り組みを模索する状況の中、9月11日に新たな有料コンテンツプラットフォーム『cakes(ケイクス)』がオープンした。運営元は2011年12月に設立されたベンチャー企業、ピースオブケイクだ。

 同社の代表取締役CEOを務めるのは、電子版合わせ累計270万部(2011年8月5日時点)を突破し、社会現象を巻きおこした『もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの「マネジメント」を読んだら』(以下、『もしドラ』)の担当編集者である加藤 貞顕氏。凄腕編集者は、なぜこの時期に有料コンテンツプラットフォームを立ち上げたのか。その背景を聞いた。

『もしドラ』のマーケティングの中で気づいた“読者の細分化”

株式会社ピースオブケイク
代表取締役CEO 
加藤 貞顕氏

 加藤氏は、アスキー(現:アスキー・メディアワークス)にて、おもにコンピュータ雑誌の編集を担当。その後、ダイヤモンド社に移籍し、『もしドラ』『スタバではグランデを買え!』などの単行本編集や電子書籍の編集にかかわった後、ピースオブケイクを設立。ダイヤモンド社では、電子書籍事業推進チームの中心的な役割を担っていたという。

 電子書籍事業と平行して『もしドラ』の制作を著者の岩崎氏と進める中で、「この本は100万部いけるかもしれない」と加藤氏は思い、『もしドラ』を100万部売るためのマーケティングチームを社内で立ち上げ、縦軸にタイムライン、横軸にセグメントをおいた大きな表を作り、それぞれのセグメントに対してマーケティングを実行したという。

 具体的には、甲子園の時期には甲子園好き、スポーツ好きに響くような施策を展開したり、学生へは読書感想文コンクールを実施するなど、各セグメント向けの施策を展開。それと連動してツイッターでの情報発信を継続的に行い、あらゆる層へのアプローチを試みたという。

 その結果、当初は20代~30代、男性7割、女性3割と想定していた読者層を、最終的には9歳~90歳、男性5割、女性5割という「すべての世代の人」まで広げることに成功した。

『もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの「マネジメント」を読んだら』
岩崎夏海 著 ダイヤモンド社 2009年12月
『もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの「マネジメント」を読んだら』 岩崎夏海:著 ダイヤモンド社

 「多くの場合、本のマーケティングは新聞広告を中心に展開されますが、そのようなマスマーケティング的なアプローチを行う一方で、もっと読者ごとに細かくセグメントしたマーケティングが必要だと感じていました。そこで『もしドラ』では、マスマーケティングの発想だけではなくターゲットごとに細かくマーケティングを行ったのです」

 また、同時平行で電子書籍のマーケティングを進める中、そこでも読者が細分化していることを実感。『もしドラ』電子版は17万ダウンロードを記録した。しかし加藤氏は、「電子書籍だけで出版社が食べていくのは難しいのではないか」という印象も同時に持ったという。

 「紙の本と電子書籍、どちらのマーケティングも経験して感じた共通点は『読者の細分化』です。さらに電子書籍のマーケティングの場合は、売り場がデバイスの大きさに依存するので、本に比べ、さらに読者が細分化されている印象を受けました。

 ネットの普及、スマホ、タブレットなどでのコンテンツ閲覧環境の整備など、読者の情報取得環境が変化する中、コンテンツのマーケティング方法も変えていかなければならないと痛感し、同時にコンテンツの作り方も変わると直感で思いました」

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この記事の著者

押久保 剛(編集部)(オシクボ タケシ)

メディア部門 メディア編集部 部長/統括編集長1978年生まれ。立教大学社会学部社会学科を卒業後、2002年に翔泳社へ入社。広告営業、書籍編集・制作を経て、『MarkeZine(マーケジン)』の立ち上げに参画。2006年5月のサイトオープン以降、MarkeZineの企画・運営を一貫して担当。2011...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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