そのプレスリリースは、ターゲット視点で情報価値があるか
ともすれば伝える内容が企業(発信者)視点に寄りがちなプレスリリースでは、BtoCなら生活者、BtoBなら導入企業と、受容者の視点に立ち返って情報価値を高める努力が必要です。
単に「◯◯(商品名)を新発売」と言っても、(世間からよっぽど販売を期待されていた商品でない限りは)ニュースとしてピックアップされる可能性は低いと言えます。それが、受け手から見てどんな意味があるか、何を解決してくれるのか、それが情報価値を決めるポイントとなります。
ニュース性が認められればメディアで記事化されたり、最近ではプレスリリース自体がソーシャルメディアで共有されることもあります。いずれも重要なのは受容者の視点、“自分ごと”だと人は反応するのです。ニュースは受け手にとって“自分ごと”でなくてはなりません。
プレスリリース作成で押えるべき4つのポイント
タイトル冒頭に商品名は不要、最大の特徴を前面に
前述の例のごとく、新商品プレスリリースではタイトルの頭に商品名を入れてしまいがちですが、商品名がメディアの引きとなるケースは極めて稀。限られたスペースで名前に字数を割くより、その商品が何を実現するものなのか、その最大の特徴を端的に書くことが大切です。
引用率高し、リード文はコンパクトかつインパクトを持たせて
冒頭のリード文は、ニュース記事へ記者が引用することも多い箇所。決して侮れません。それを意識して、3~4行でコンパクトにまとめつつも、最大の特徴を必要最小限の要素で構成する必要があります。プレスリリース全文は読んでもらえない可能性があるため、タイトルとリードに最重要の要素は全て盛り込みます。
トレンドとエビデンス
ニュース性アップのキーワードは「トレンド」と「エビデンス」。記載内容が時流(トレンド)に乗っていること、または先取りしていることを説明できると、取り上げられやすくなります。
また、説明に証跡(エビデンス)があることで説得力を持ち、記事の説明材料として活用されることとなります。機能や特徴の列挙だけでなく背景説明にも気を配ると、グッと質が上がります。個別の商品発表でしかなかった情報が、世の中と結びつき、ターゲット層にとっての“自分ごと”となるのです。
情報は出し惜しみなく
以前は取材を受ける前提だったプレスリリースも、今では問い合わせなしで記事化されたり原文のままWebメディアに掲載されることも多くなりました。むしろ事実確認が必要だと、露出機会を逃す場合もあります。プレスリリースには、記者が求める裏付けとなる数値やデータも用意するのが最善です。