リマーケティングで実現できる顧客ロイヤルティ向上
では、ロイヤル・カスタマーは、どこにいるのでしょうか? ある日突然、企業やウェブサイトを好きになって、頻繁にインタラクションするユーザーもいるかもしれません。また、競合他社のロイヤル・カスタマーが、サービスに不満を抱き、急にこちらのサービスを気に入ってくれたということもあるかもしれません。
しかし、多くのユーザーはまず、企業のウェブサイトに訪問し、サイトを閲覧し、インタラクションし、満足度が高ければ、リピートして訪問、またインタラクションしてくれる。という流れの繰り返しだと考えられます。この繰り返しにより、顧客のロイヤルティは1段階ずつ向上し、最後にはロイヤル・カスタマーとなるはずです。5つに分類したユーザー層のそれぞれの層から上の層に向かって、ユーザーを引き上げていくことが、顧客ロイヤルティの向上へつながると言えます。

この顧客ロイヤルティの向上を、リマーケティングによって実現することができるのです。
リマーケティングではできないこと
しかし、1点だけリマーケティングでは実現できないのが、(5)「サイトへ訪問していないユーザー」を(4)「一度訪問したユーザー」へ引き上げることです。リマーケティングを行うには、なんとか一度、サイトを訪問してもらうことが必要です。それをクリアした(1)から(4)のユーザー層へは、リマーケティングを活用し、ロイヤルティを高めるマーケティングを実施できます。
各ユーザー層へのリマーケティングアプローチは、次の考え方で実施していきます。
(1)のユーザーへ: サイト訪問回数を維持し、さらにインタラクションしてもらう。または、他のユーザーへサイトの良さを伝播するアクションを起こさせる。
(2)のユーザーへ: 頻繁にサイトへ訪問してもらい、多くのインタラクションを起こさせる。
(3)のユーザーへ: インタラクションの回数、再訪問の回数を増やす。
(4)のユーザーへ: 再度訪問してもらい、サイトでのインタラクションを起こさせる。
サイトの特性を見極めたリマーケティング戦術へ
今回は、リマーケティングの概念的方法論と戦略の考え方をまとめました。次のステップでは、ウェブサイトの特性を見極めて、これらを具体的戦術に落とし込んでいく必要があります。
次回以降、 以下のようなサイトにおいて活用できる戦術、アプローチを考えます。ぜひ、ご期待ください。
- ECサイト
- 顧客開拓サイト
- ブランドサイト
- ポータル/コンテンツサイト
- 顧客サポートサイト
- 一般企業サイト
※ご紹介したリマーケティングの考え方は、あくまで参考案としてご理解ください。サイトの特性により、リマーケティング施策がそぐわない可能性もあります。施策の成功を確約するものではありません。