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「ネットで選ばれる写真」とは何か? ソーシャルが変えるヴィジュアル・トレンドと写真ビジネスの現在
【対談 ゲッティ・島本久美子氏×テレパシー・井口尊仁氏】

優れたヴィジュアルイメージを商用へ、そして海外へ

 では、クリエイターは写真をめぐる現在の状況をどのように見ているのだろうか。写真家としても長いキャリアを持つ井口氏に問いかけると、「クリエイターがどう商業に関わるか、というのはこの10年で大きく変わったと思います」と応じる。

(左から)対談を終えた島本氏と井口氏。井口氏が手にしているのは愛機ハッセルブラッド。
(左から)対談を終えた島本氏と井口氏。
井口氏が手にしているのは愛機ハッセルブラッド。

 「もちろん、ビジネスサイドがクリエイターが持つ豊富な素材をどう利用するかという点でも変わってきています。ヴィジュアルの重要性、それをソーシャルに使うことの有効性はかなり浸透したと思うので、次は、優れたヴィジュアルイメージを探して使う一連の流れがもっとトレンドになると思っています。ゲッティ イメージズの役割は、それを著作権や使用料の支払いも含めてサポートしてくれるところにあると強く感じます」(井口氏)

 「日本でも多くの方にもそういう風に思っていただき、投稿したコンテンツをどんどん海外へ輸出するような流れになっていくといいなと思っています」(島本氏)

画像の有無で「いいね!」数が5倍も違う

 島本氏は最後に、NAVERまとめ以外でのAPI「Connect」活用事例を紹介した。ソーシャルメディアを活用したプロモーションを展開するコムニコでは、Facebookページ運営の統合管理・サポートツール「コムニコ マーケティングスイート」にAPI「Connect」を組み込み、投稿内容に簡単に適切な画像を添付できるようにした。「同社の調査によると、画像の有無 で、『いいね!』やコメントをする割合が5倍も変わってくるそうです」(島本氏)。

 「画像の検索の精度も、今後問われていくでしょうね」と井口氏。「結局、自分がほしいもの、イメージに近いものを検索できなければ意味がないので、検索精度が高いConnectのような仕組みはとてもいいと思います」(井口氏)

 「ソーシャルメディアで使われる写真は、スピードが非常に重要。それに対応するのが我々ストックフォトサービスの役割です。これからは日本の企業にも、もっと上手にビジュアルを活用してほしいと思います」(島本氏)

 言語によらないヴィジュアルコミュニケーションは、海外での展開にも大きな可能性を広げている。API「Connect」のような仕組みが、写真を撮る側、利用する企業の側、双方に大きなメリットをもたらすことになりそうだ。

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この記事の著者

高島 知子(タカシマ トモコ)

 フリー編集者・ライター。主にビジネス系で活動(仕事をWEBにまとめています、詳細はこちらから)。関心領域は企業のコミュニケーション活動、個人の働き方など。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

【AD】本記事の内容は記事掲載開始時点のものです 企画・制作 株式会社翔泳社

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MarkeZine(マーケジン)
2013/04/25 20:02 https://markezine.jp/article/detail/17316

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