パテント・リザルトは、1993年から2013年2月末までに日本の特許庁で公開された関連特許5458件を対象に、特許の質と量から総合的に見た「特許総合力ランキング」をまとめた。総合力ランキング1位は「ヤフー」、2位は「Google」。昨年の8位から大きくランクアップした「楽天」が3位となった。
上位2社の順位は前回と変わらないが着実に総合力を高めており、ネット業界をリードする2社の存在感は、特許総合力にも明確に表れている。ヤフーは、「携帯電話の位置情報を活用した広告の提供」に関する技術などが、Googleは、「ユーザーの嗜好に合わせた情報を提供するとともに広告を表示する技術」などが挙げられる。
一方、楽天は、近年出願件数を大きく伸ばしており、権利化に向けた積極的な取り組みが見受けられる。本分野において同社が審査請求したもののうち、既に審査結果が出ている29件については、拒絶査定を受けることなく、すべて登録に至っている。海外出願の割合も比較的高く、米国、欧州、中国など主要地域への出願も多いことから、世界市場を視野に入れた知財戦略を図っていることがわかる。
パテントスコアで見る注目度の高い特許のひとつには「ウェブ画面におけるスクロール操作の動きから、ユーザーの関心度合を判定し、的確な広告を提供する技術」があり、この特許は、日本において早期審査請求されているだけでなく、欧州、米国、中国のほか、カナダ、韓国、台湾などにも出願されており、同社が特に重要視している技術であることがうかがえる。
【ランキングの概要】
1993年から2013年2月末までに日本の特許庁で公開された関連特許5,458件を対象に、個別特許スコアリング指標「パテントスコア」による評価を実施し、特許の質と量から総合的に見た「特許総合力ランキング」を集計。
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