トヨタは、テレマティクスサービスを通じて収集・蓄積した車両の位置や速度、走行状況などの情報を含むビッグデータをもとに加工した交通情報や統計データなどを、自治体や企業が交通流改善や地図情報の提供、防災対策などに活用できる新しい情報提供サービス「ビッグデータ交通情報サービス」を開発。6月3日から、全国の自治体や一般企業を対象に利用の申し込みを受け付ける。同時に、スマートフォン向けテレマティクスサービス「smart G-BOOK」を一新し、個人向けにも同様のサービス提供を開始する。
「ビッグデータ交通情報サービス」では、ビッグデータから加工したトヨタ独自の「Tプローブ交通情報」(※)、通行実績マップ(通れた道マップ)、交通量マップなどの情報を、自治体や企業が利用したり、各々が所有する様々な情報を付加して表示もできるプラットフォームを提供することで、幅広い用途(防災システム、交通・物流システムなど)への活用を促す。
利用できるのは自治体や企業(要望に応じて、表示やサービス内容のカスタマイズが可能)。標準サービスの基本利用料は月額20万円。その他、初期導入費用(初期設定、出張サポート、導入教育等)、機能のカスタマイズ費用などがかかる。
スマートフォン向けサービス「smart G-BOOK」では、 「Tプローブ交通情報」を、トヨタ純正のカーナビゲーション以外で初めて採用。クラウド上の「トヨタスマートセンター」を介して顧客の音声情報を認識するセンター型音声認識サービスのエージェント機能を提供する。災害時の効果が期待される通れた道マップの常時閲覧や、避難所までのルートを表示・案内する災害対策サービスを提供するほか、ユーザーからの渋滞・ハザード情報などの投稿機能「交通情報SNS」を新たに設定する。
「smart G-BOOK」へ会員登録すると、災害対策サービス・ルートチェックは無料で利用できる。その他の、オペレーターサービス・交通情報SNSなどは、年額2500円の有料サービスとなる。
※Tプローブ交通情報:テレマティクスサービスを通じて収集された車両の位置や速度等の情報から生成されるリアルタイム交通情報
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