主役は相手、商品とのストーリーを想像しよう
想像することについて、もう少し強調したい。世の中が便利になって一番衰えるのは、考えること、想像することだ。コピーを考える時、<誰に言うか>を決めることで<何を言うか>が決まると言ってきた。その<誰>に対する想像力が深ければ深いほど、メッセージは強くなる。
冒頭のドヤ顔コピーだって、想像を深めることで変わる。たとえば、子育て中のママにフォーカスしてみよう。
すごい吸塵力と驚異の軽さ、
もう他のハンディクリーナーは使えない。
↓
子どもを抱っこしながら、ラクラクおそうじ。
食べこぼしたお菓子もバリバリ吸い込む。
軽くて吸引力のあるハンディクリーナーは<誰>である、小さな子どものいるママのどのような問題を解決するのか。あるいはどのようなうれしい体験をもたらすのか。または、どのようなシーンでどのような使い方をすれば、相手に大きな得をもたらすことができるのか。それらを考えるかどうかで訴求の強さ、それにともなうイメージの換気力も変わってくる。
いかに自画自賛しても、あっさり本性が暴かれる時代である。アテンションやインタレストのためのフックや強い表現は必要ではあるが、広告のメッセージであれ、オウンドメディアのコンテンツであれ、商品のプレゼンテーションであることには変わりない。
どれだけあなたのお役に立つか、相手を主役とした商品とのストーリーを伝えることに努めたほうが受け入れられるはずである。今日からあなたも心がけましょう。さぁ、ご一緒に、「STOP!THE ドヤ顔コピー!」
今回のまとめ
- ドヤ顔コピーとは相手不在で自画自賛ばかりする、嫌われコピー
- 言いたいことと、知りたいこととの間には大きなギャップがある
- 訴求ポイントや価値は相手から逆算して考えること

●誰かに教えたくなる世界一流企業のキャッチフレーズ(ライオネル・セイラム/クロスメディア・パブリッシング)
企業やブランド、キャンペーンのスローガンを集めたものです。その数は約2000、その上、61のスローガン誕生と背景の事例解説もあり、ちょっとした辞典です。強い印象を残し、価値を端的に表現するメッセージはどのようなものか、それを知るとコピーづくりのヒントにもなります。でも題の「誰かに教えたくなる」はちょっと言い過ぎかも。
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