電通パブリックリレーションズと東京大学大学院情報学環の橋元良明教授は、参議院選挙におけるネット選挙解禁が有権者に与える影響について共同調査を実施した。
調査対象者のうち、選挙期間中にインターネット上で選挙関連の情報を見た人は28.8%、「選挙期間中にインターネット上で政党・候補者が発信した情報を見た人」は18.3%であった。
調査対象者全員の「ネット選挙の解禁」に対する肯定的な評価は59.9%、特に20代が67.5%と評価が高かった。「選挙期間中にインターネット上で政党・候補者が発信した情報を見た人」に限定すると、74.9%(うち20代は80.0%)と高い割合で肯定的に評価していた。
「政党・候補者の発信する選挙情報」が「役に立った」という人は調査対象者全体の10.6%、「選挙期間中にインターネット上で政党・候補者が発信した情報を見た人」に限定すると57.9%という結果に。
また「選挙期間中にインターネット上で政党・候補者が発信した情報を見た人」のうち、もっとも多く書き込んだのは、Twitterで30.3%。いずれかに書き込んだ人は35.1%となった。
調査対象者全体の5.3%、調査対象者中のソーシャルメディア利用者(N=1,021、調査対象者の67.0%)の7.9%がソーシャルメディアで政党・候補者をフォローしていた。「選挙期間中にインターネット上で政党・候補者が発信した情報を見た人(N=271)」に限ると22.9%がソーシャルメディアで政党・候補者をフォローしていた。
ソーシャルメディア利用者(N=1,021)のうち、選挙期間中に選挙についてソーシャルメディアに投稿した人の割合は9.3%。「選挙期間中にインターネット上で政党・候補者が発信した情報を見た人」のうちソーシャルメディア利用者に限ると、29.4%がソーシャルメディアに投稿していた。
さらにソーシャルメディア利用者のうち、選挙期間中に選挙関連の記事や他人の投稿を引用(シェアやリツイートなど)した人は7.6%。「選挙期間中にインターネット上で政党・候補者が発信した情報を見た人」のうちソーシャルメディア利用者に限定すると、26.1%がソーシャルメディアで引用していた。
そして調査対象者の今回の投票率は70.7%に対し、「選挙期間中にインターネット上で政党・候補者が発信した情報を見た人」は86.2%にのぼった。
【調査概要】
調査手法:インターネット調査
調査対象:男女、20歳~59歳、1,523名
対象地域:首都圏(1都6県)
調査期間:第1回(公示前)2013年6月29~30日、第2回(選挙後)2013年7月21日20時~22日
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