新しいモバイルウォレットサービス「O:der」
SquareやPaypal Hereなどのモバイル決済に注目が集まってる。日本国内にも、Coineyなどの類似サービスが出てきていたり。Squareは、専用のカードリーダーとスマホもしくはタブレットがあれば、どこにいても簡単にクレジットカード決済ができるもの。スーパーの5ドルの買い物にもカード使うことが一般的な米国、中でもスモールビジネスにとってすごく嬉しいサービス。でも日本には、モバイル決済や顧客管理の仕組みをまた別のアプローチで提供するサービスが誕生したの。その名も「O:der(オーダー)」。
モバイルウォレットサービスのO:derがリリースされたのは、7月18日。まだ生まれたばかりの「O:der」を運営するShowcase Gigの代表、新田剛史さんにお話を伺ったよ。O:derでどんなことができるようになるのか。どんな世界が実現するのか。紹介動画もご覧あれ。
消費を根本的に変えたい
新田さんは、もともとファッションEコマースに携わったり、東京ガールズコレクション(TGC)などのリアルビジネスや、ミクシィでFacebookと連携した企画「mixi Xmas」なんかを手がけてきた人。TGCの時代からモバイルコマースの分野にいるから、かれこれ10年以上。でも、TGCのようなリアルイベントやキャンペーンでの消費体験はかなり特殊なもの。もっと日常的な消費体験を根本から変えたいという思いから、O:derを立ち上げたそう。
「SquareやPayPal Hereが日本に上陸して、スマホをレジ代わりにしてしまう発想で注目を集めていますが、別に彼らはカードリーダーをつくりたいわけじゃない。日本はガジェット好きなので、どうしてもカードリーダーという端末に目がいってしまいますが、彼らが目指すイノベーションも本質的に新しい消費体験をつくることだと思っています。O:derも、実店舗に財布なしで行ける世界にこだわりたい。」
消費体験を本質的に変えるには、モバイルにどんなアタッチメントを接続するか、という議論よりも、ユーザーが自身の消費体験の中でどのようにスマホを使ってくれるか、店舗はそれを受け入れてくれるのか、という視点でのイノベーションが必要。スマートデバイスだけで財布なしの消費体験とCRMを実現するのはハードルが高いように思えるけれど、O2Oと呼ばれる領域に長年チャレンジしてきて、今の時代にギリギリ実現可能なサービスを考えた。早過ぎても遅過ぎてもダメ、O:derの形なら、店舗側も消費者側もなんとかついてきてくれるのではないか、と。