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イベントレポート

データドリブン実践の裏にビジョンあり
Twitterのメールマーケティング事例【Email Design Conferenceレポート】

開封率やクリック率だけに惑わされるな!

 コンテンツについても、同じようにスプリットテストで検証した例が紹介された。それは、ニューストピックスをまとめたメールコンテンツと、単純にフォロワーのツイートのお知らせを紹介するメールコンテンツ、どちらの効果が高いかという検証だ。ちなみにニューストピックについては、以前Mircea氏がSummify時代に取り組んだノウハウが盛り込まれている。実験結果は、以下のようになった※。

 それぞれの効果を図るうえで、指標値として、いずれの特色も消したパターンを採用し、独自の分析によってその平均値を割り出している。

 どの実験結果をみても、ツイートの紹介コンテンツのほうがクリック率が高いことが伺える。しかし、この結果には先ほどの“ログイン率”の事例のように、あるデータが隠されている。それは「サイトのトラフィック」である。

 コンテンツについては、ツイートパターンのほうが、クリックが多いことはこの実験結果によって立証された。しかし、その後のトラフィックボリュームを見てみると、ストーリーを訴求したユーザーのほうがサイトに多く回遊していることが分かった。

 この結果により、ストーリー訴求のメールコンテンツにおいて、全体のクリック率向上とトラフィック向上を同時に実現するアプローチを実践することになる。つまり、ストーリーだけを訴求するのではなく、そのストーリーに関連するTwitterユーザーのツイートも同時にみせるという手法を取り入れた(※下記イメージ参照。最近受け取るTwitterからのメールは、下記のようにニューストピックの訴求に必ず誰かのツイートの様子が同時に紹介されている)。

 Mircea氏は最後にこのように語っている。「データには、必ず目に見えない何かが隠されている。しかし、それを探し当てるのもまたデータである。私たちは結局、データによって意思決定を行い、ビジョンの良し悪しを判断する。データドリブンとはまさにそういうことだ

 Twitterがデータドリブンな企業であることは知っていたが、実際、ここまで細かいABテストを実験し、最適化を実施しているというのは驚きだった。次回は、メールマーケティングにおけるモバイル最適化の最新手法について紹介したい。

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チーターデジタル株式会社(チーターデジタル)

1999年12月設立。グローバルでクロスチャネルマーケティング支援を行うチーターデジタルグループとしての強みと、日本国内での累計5,300社以上の取引実績を生かし、マーケティングサービスを軸に事業を展開。マーケティングオートメーションやメールマーケティングソリューション、およびそれらに関連するコンサルティングサービ...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

吉澤 和之(ヨシザワ カズユキ)

経済誌記者、広告代理店でのマスプロモーションを経て、現エクスペリアンジャパンでマーケティングに従事。
メール関連のプロダクト戦略全般に携わる。また、エバンジェリストとしてメールマーケティング市場の啓蒙活動に取り組み執筆・講演多数。
執筆記事

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MarkeZine(マーケジン)
2013/11/22 08:00 https://markezine.jp/article/detail/18810

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