
過半数のユーザーがモバイルで開封している衝撃
メインセッションは、主催社であるLitmusのJustine Jordan氏と、UKで活躍するEmailデザイナー、Action RocketのElliot Ross氏による掛け合い形式で進んだ。Elliot氏はNikeやBRITISH AIRWAYS,Virgin、UBSなどのメールデザインを手がける、欧米では名の知れたデザイナーである。冒頭から、衝撃的な数字が公表された。「Litmus社が今年9月の最新の調査によると、HTMLメールの開封は48%がモバイルユーザーによるものだった」(表1)。

- Mobile:Smartphones(iPhone,Android etc)and tablets
- Desktop:Installed email programs (Outlook, Apple Mail etc)
- Webmail:Email accessed through a web browser(Gmail, Hotmail, Yahoo! Etc)
この数字は、PC向けに配信している(と思っている)HTMLメールは、その約半数がモバイル端末で閲覧されているということを意味する。しかも、この割合はここ数年で急増しているようで「2011年の前半は、モバイルの開封シェアはわずか10%程度だった」という。それが、2012年になってデスクトップ、ウェブメールを抜いてトップに躍り出た。そしていまでは他のタイプを圧倒している。わずか2年間でデバイスシェアが3.8倍増加したことになる。
こういった状況を踏まえElliot氏は、今後もメールを取り巻く環境は一変すると主張した。「モバイルが台頭したことで、ユーザーの行動を把握することはより困難になった。なぜなら、デバイスの多様化によって、彼らはいつでもどこでも、HTMLメールを見ることができるからだ。ドライブ中はスマートフォン、カフェではタブレット、自宅ではラップトップというように。また、私の経験では、PCならクリックやコンバージョンに効果があり、タブレットはコンバージョンと退会、スマートフォンは開封の効果が高い傾向にある。つまり、メールを受信したデバイスによって行動特性が異なる。従ってメールの分析はより複雑になるだろう」
また、この状況を打開する唯一の解決策は「レスポンシブデザインだ」と言い切った。「どのデバイスでも最適な見栄えで送ることが求められる。特にモバイル向けにデザインを最適化するのは必須」と主張するが、それには理由がある。
Marketingchertsの調査によると、“モバイルで受け取ったメールで、デザインが良くない場合、どういう行動をとるか”というアンケートに対して、最も多かった回答が「削除する」(Delete it)で、2013年の調査では80%にのぼる。

この衝撃的な数字に対する対処策はクリエイティブの改善に尽きる。Elliot氏によると、「悪いデザインはビジネスにも悪影響を与える。削除されるだけでなく、“退会”を選択するユーザーも3割存在することを忘れてはならない。これはクレイジーな数字だ」

では、実際どのようなデザインを施せばよいのだろうか。その具体的なテクニックを紹介した。