“役に立つ”と分かる表現にしないと損をする
役立つ提案を見出すことができれば、表現するのは難しくはない。ただし、一瞬で関心をひくためには、内容にサプライズが欲しい。前のページの例で言うと、<ふたりで1万円>、<ほっそり見えるのに寒くない>だ。
ギャップを強調してサプライズを訴求し、お得感や利便性を際立たせる。具体的なキーワードを入れて表現できれば訴求力はアップする(でも、釣り表現は厳禁!)。
以上は、ほんの一部だが、書籍のタイトルや雑誌の見出しは、パンチの効いた競争力の高いフレーズが多いので、Webコピーの参考にもなる。
以前、本連載で「強力な伝播力と拡散力を持つフレーズは女性誌に学べ」と述べた。今回の注目されやすい実用性の高い情報のフレーズも学べることは多い。Webコピーライティングと雑誌の表現はマッチするというのが個人的な印象だ。
さいわい、書籍のタイトルは書店まで足を運ばなくてもネット書店で見ることができるし、雑誌は「magabon」のような専門の情報サイトがあるので、タイトルや見出しの研究には困らない。悩んだら見ていただきたい。きっとヒントに出会えるはず。
ウソや話を盛り過ぎると、すぐにばれる時代だ。マーケティングでも、カッコつけすぎたり、はなはだしい誇張をしてもすぐに裸にされる。
特にWebコンテンツでは、読み手の期待に応えた、実用性の高い情報を発信した方が喜ばれる。その際は、一瞬で<あなたの役に立ちますよ!>と分かるキャッチフレーズや見出しでアピールしてほしい。ということで、この記事があなたにとって有益であればうれしいです。
今回のまとめ
- <方法>、<術>、<テクニック>など実用系ワードは注目されやすい
- 実用系ワードを使わないフレーズは雑誌の見出しが参考になる
- ただし、内容が充実していないと釣りタイトルと見られ、信用が落ちるので注意

●一瞬で心をつかむ77の文章テクニック(高橋フミアキ著/高橋書店)
正しい文章術ではなく、思わず読まれる文章に必要なテクニックを紹介。タイトルや見出しから、書き出し、長い文章を書くコツまで例文や思考プロセスを使って解説しています。特にタイトルと見出しについては、2章を割いて35のテクニックを紹介、実践しやすいので、文章が苦手な人にも役に立ちそうです。
Webの記事を読むのもいいけれど、実際に有田憲史さんに会って直接講義を受けませんか?
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